ラーメンは一人で食べるもんだと思っていたのですが、
一人ラーメンに抵抗がある方って、そんなにいるんでしょうか。
ラーメン屋くらいは一人で行けないと、社会人になってから困ります。
海外留学したとしても、一人で行動することが多いし、
レストランくらい一人で入れないと、生きていけません。
日本の将来が心配です。
義務教育が終わる年ごろまでには、
子供たちに一人でラーメン屋に行かせて、一人で食事を出来るかどうか確認して、
一人ラーメンくらいはできる子供に育てることを義務付けた方がいいんじゃないでしょうか。
私はよく一人でラーメン屋さんに行きます。
風邪をひきそうな時は、外出先でさっとラーメンを食べてから帰ります。
そうすると、ほとんどの場合、風邪をひかずに済みます。
働く女性で出張がある人は、しらない街で夕飯時におなかが空いて、
一人で居酒屋で知らない男の人たちに絡まれて嫌な思いをするのを避けるために、
庶民的で清潔そうで美味しそうなラーメン屋さんを探して入る方、少なくないと思うのですが、
どうでしょう？
食べるという行為は「命を継続させる」ために絶対必要なアクションで、
どんなに辛いことがあっても、食欲がなくても、義務として「食べる」ことを自分に課します。
辛い場面に遭遇して、絶望しかけて、死にたくなったとしても、
もし、私の目の前にラーメン屋さんがあったら
私は一人でラーメン屋に入って、ラーメンを食べます。
その後は徹夜だろうとなんだろうと（やってやる！）という気持ちになるのを
自分で知っているからです。
私が生まれて初めて一人でラーメン屋さんに入ったのは、
進学で沖縄から東京に出てきた１８歳のとき、
初めて迎える東京の冬の、寒い寒い夕暮れ時でした。
学校が終わって、帰りの電車代を倹約するために、
私は九段下から東京駅まで歩くことがよくあったのですが、
コートをまだ買ってなくて、身体を動かして歩いているんだから大丈夫だろうと、
テクテク歩き出したら、震えが止まらなくってしまい、
（このままでは死んでしまう！）と思って、生まれて初めて、目の前にあったガード下の
ラーメン屋さんに一人で入りました。
石油ストーブの上にやかんが乗って湯気が立っていて、
スポーツ新聞やジャンプが「勝手に読めば?」といった風に脇に置かれてて、
テレビがつけっぱなしでした。
こっちは初めての一人ラーメンで緊張してるのに、私のことなんか誰も興味がなくて、
カウンターに置いてある男性マンガを手にとって夢中になっていると、
ポンとラーメンが机に置かれて、お腹いっぱいラーメンを食べました。
(お店のラーメンって、インスタントラーメンの倍くらいあるんだな、多くて食べきれない、味も濃すぎて
お腹がつらい）というのが初めてラーメン屋さんで食べたラーメンの感想で、
インスタントラーメンの５倍の料金を払って表に出ましたが、
大変な贅沢をした後ろめたい気分で、店をあとにしました。
後日、親に「ラーメンを食べてお金を使ってしまった」とおそるおそる報告をしたのですが、
父は「お前もラーメン屋に一人に入れるようになったか」と感心されたのを覚えています。
「ラーメンを食べるなら、五目ラーメンにしなさい。野菜も肉も入ってバランスがいいから。
一人で暮らす学生は、栄養のバランスを考えるんだぞ！」とアドバイスを受けて、
贅沢をした後ろめたさでこっちは胸が苦しいのに、
親の反応は全く別だったのが印象的でした。
「外食は贅沢で、うしろめたい」という気持ちを今も忘れずにいたら、
今ごろ、潤沢に貯金があって、
別の人生を送っていたかもしれません。
1人ラーメン平気？
・平気
・無理