一昨日のツアー初日の夜、メインの世界遺産・韮山反射炉での、野村万作先生と萬斎さんの薪狂言を拝見。

ほぼ正面前から数列目!
こんないい席でじっくり狂言を拝見したのは、いつくらいだろうか?

そのまた二日前に、狂言方の大藏教義くんと飲んでたときに、「チケット買って普通に能を観た。とても勉強になった」と言っていた言葉を思い出した。正に、その通りだった!

狂言の素晴らしさを、じっくりと堪能。

萬斎さんが、今日もいい天気だなぁという台詞で空を見上げたとき、一緒に空を見上げてしまった。
そして、なんといっても、万作先生の立ち姿が美しかった!!
息子を外で待つ父。その時の橋掛りでスッと立っておられる姿が美しく(とても87歳とは思えない!)、万作先生の姿をずっと観ていました、、、。

以前I対談させて頂いたときに、「私は『美しい狂言』というものを目指しているんです」と仰っていた言葉を、思い出した。


萬斎さんの「蚊相撲」も、万作先生の「二人袴」も、分かりやすい演目であり、解説の高野さんの手慣れた場の空気を和らげる解説(楽屋に挨拶行ったとき、山井くん見えてびっくりした緊張しちゃったよと言われましたが(笑))で、お客様もすっかり世界に引き込まれていた。
もちろん、私も(笑)。

改めて、狂言ってこんなにいいものなんだなぁ~と、再認識。

引き込まれてしまい、萬斎さんのアホな大名(失礼(笑))に、思わず客席で突っ込み入れてました(笑)。

笑えるだけでなくて、高い芸術性、そして、見終わった後に、『生きるとは何か?』考えさせる。

万作先生萬斎さん万作門下皆さんの狂言は、そんな狂言でした。

また、客席で拝見すると、色々発見がありますね。
「蚊相撲」30分、「二人袴」30分。
解説で高野さんも言ってましたが、これくらいが人間の集中力が続く、丁度いい時間ですね。

誤解を恐れずに言えば、能も場合によっては、もっとこれくらいの長さでコンパクトに見せることがもっとあってもいいのかなと思います。
(それが、今度の7月終わりと8月の始めに能楽協会主催で行います『エッセンス能』です。国立能楽堂主催の『ショーケース』もそうです。)

万作先生、勉強させて頂きました。
ありがとうございました!
(終演後に挨拶行ったとき萬斎さんから「ゲリラ舞はどうだった?」と聞かれビックリ!SNSをご覧頂いてたみたいで恐縮です(笑)!)