黒川能。

衝撃でした。

奈良春日大社の分社という春日神社に向かうようにしつられられた、能舞台。
左右二つの橋懸かり。

能舞台の上に掲げられた、先人達の肖像画。

春日神社の神様だけではなく、先人達も、黒川能を今も、見守っている。

私が一番素晴らしいと感じたのが、この先人達の肖像画。装束を着けた凛とした姿。
カッコ良かった!

黒川能の舞台は、神聖であり、重厚な空間でした。

そして、金春宗家が奈良春日神社で古より続けられている、寿福への祈り。

雪深いこの山形県庄内の大地に、同じ魂があるのでした。
神様が、身近にいらっしゃることを感じられる所でした。


そして、拝見した黒川蝋燭能は、若い役者さん達が、運営も、舞台でも、主体的に運営をされていました。

黒川能の、明るい未来を、感じました!


そして、黒川能下座第20代上野由部太夫。

今回は、若手を育てる意味で、色々と登用したとのことでした。
シテの作り物の中での装束着付けも、若手だけにさせていて(後場が始まり由部太夫が直しに行かれる場面もありましたが)、お聞きしたら、やはり拙いのはわかっていて、敢えて現場で覚えさせるためにさせた、とのこと。

由部太夫から、色々とお話を伺いました。
お若い時は、東京で修行された期間がおありで、我々中央の能も、よくご存じでした。

そして、観世流の謡、金春流の謡、そして黒川能の謡の違いを、実際に謡って下さって、その違いをお聞かせ下さいました!

黒川能の謡は、声明の影響があると、仰っておられました。なるほど!!

そして、信高先生、安明先生との思い出も、語って下さいました!
「安明くんは、元気~??」と仰っておられました(笑)。


そして、蝋燭能のあとの親睦会。

これが、良かったです!

地物の惣菜。

そして、酒が、美味い(笑)!!
更に、若い役者さんが、廻ってこられて、どんどん、注がれる(笑)。


神事としての、黒川能。
蝋燭能の幽玄。
若い役者さん達の、頑張り。

黒川能、そして、山形県庄内の大地の恵み、黒川の方々の温かさが、雪深いこの地で、身に心に沁みました。


ありがとうございました!

また、黒川能、行きたいと思います。