本日4月28日、青柳正規文化庁長官より、平成26年度 文化庁文化交流使指名書を拝受し、私・山井綱雄は正式に文化庁文化交流使に就任致しました。



私含め8名の様々なジャンルの日本の文化芸術を担っておられる方々が、今年度の文化交流使に就任しました。
その全員が、一同に会しました。

能楽界では、私で7人目、我が金春流では個人指名では初の就任です。
同じ今年度の文化交流使に就任された、和太鼓奏者の"レジェンド"・林英哲さんが挨拶で「大変なお役を拝命して」というようなことを仰っていて、英哲さんほどの世界を股にかけたレジェンドですらそのように思われるのかと思い、この役の重さ・大きさを改めて痛感した想いがしました。

今回の私の就任スピーチでは、能楽最古の流派である金春流の歴史を紹介し、明治以降の苦難の末、偉大なる先人たちの大変な努力により現在まで伝わっていること、そして、能が伝えている「日本人の心」が、大震災、2020年の東京オリンピックを通して今こそ必要なときが来た、それを世界中の方々に伝えていきたいと、先日のカナダ能公演での大成功した現地の様子などを交えなから、お話をさせて頂きました。
今日の式には、能楽師であった祖父の形見の羽織を着、恩師先代金春信高先生から頂戴した扇を差し、流儀の長老 高橋汎先生から頂戴した帯を締めて臨みました。
青柳文化庁長官から「どうぞよろしくお願いします」と指名書を直接手渡された時は、さすがに身震いがしました。
とても大きな役を頂いたのだと実感。

日本国の代表として、世界中の方々に、日本人の永年の叡知を結集した金春流の能を通じて、「日本人のココロ」を伝えていく。
そして、現地アーティストとの交流、コラボ。
「温故知新」のパフォーマンス等々。
私でしか出来ないこととは何かを考え、私が今まで培ってきたことを総動員して、この大役をやり遂げていきたいです。
具体的には、来年2月と3月にかけて、アメリカ、パリを中心としたヨーロッパ、そしてカナダで活動したいと考えています。
頑張ります!
皆様、どうぞよろしくお願い致します!


