鎌倉謡曲史跡巡りウォーキングの後、私はそのまま(勿論着替えましたが)世田谷パプリックシアターへ。
野村萬斎さんが演出・主演されている、「マクベス」を観に行ってきました。
萬斎さんからお声かけを頂き、「萬斎ワールド」をしっかり堪能しました!
私は「マクベス」というシェークスピア作の有名な芝居を、初めて鑑賞したのですが、立ち見も出ている満員の観客の中には、そういう「シェークスピア劇初心者」も多かったのではないかと推察します。
本来のシェークスピア作のものより、場面も人物もカットしたものだそうですが、私のようなシェークスピア初心者には、解りやすい構成でした。
日本文化テイストを絶妙にちりばめた演出、そして、萬斎さんの周りを固めている役者さん達のスキルの高さも目を見張りました。
人間の破滅って、なんなんだろう?
欲って、なんなんだろう?
崩壊していく人間(マクベス)を見事に演じていた萬斎さんを観ながら、考えてしまいました。。。
「どう捉えてもらっても、いいんだけどね。」
印象的だったラストシーンや、舞台装置の使い方などを尋ねた時、そう語っていらした萬斎さんには、正にトップランナーにしか分からない苦労があるんだろうと思います。
私の中にも、確実に涌いてくる想いがあります。
「もう一度、芝居がしたいなあ」
そう感じた矢先、
「また何か(芝居を)やらないの?」
と萬斎さんに尋ねられてしまいました。。。
(^^;
実はつい先日も、同じ流儀の櫻間金記先生か参加された芝居を観に行ってきました。
私は金記先生が芝居をされているところは初めて拝見したのですが、芝居のような舞踏のような内容と、他の役者と何の遜色なく、むしろ能楽師のスキルを活かした動きで、大変興味深いものでした。
能楽師としてやれることの可能性を見たような気がしました。
金記先生も萬斎さんも、能楽師であり、そこで得たものを本業で活かしているんだと感じます。
色々と考えることの多いふたつの芝居でした。