「東海道の夢」ツアー「HAGOROMO」と題して、世界的演劇集団 静岡県舞台芸術センター(通称SPAC)のホームグランド、日本平の舞台芸術公園楕円堂にて、SPAC を代表する俳優たきいみきさん、大蔵流狂言方茂山千之丞くんのお二人と私山井綱雄弟子の村岡聖美にて新作を創り、ご披露しました。

オンラインミーティングから、8月に現地にて稽古、9月にも稽古を現地で敢行し、10月28,29,30の3日間の公演を行いました。

現代劇との共演共作は、連続公演となることが多いのですが、今回は5日間の滞在となりました。単発公演が殆どの能楽公演ではまずあり得ないことです。

それにしてもそれぞれ役者としても一流で演出もされる、たきいさんと千之丞くん。本当に素晴らしかったです。さすがです!!

スタッフもSPAC 精鋭部隊が付いてくださり、稽古もスムーズで、話が早い(笑)。

「こんなにクオリティの高い初日は初めて」なんて声も聞こえたくらいです(笑)!

物語は能羽衣をインスパイアしながらの新作。天女に込められたメッセージと寿福・天下泰平、そして、100年前に実在し、美保の松原に石碑も立つ、フランス人ダンサー エレーヌさんの物語も散りばめました。
能羽衣を写真や文献で知ったエレーヌさんは、能羽衣に感動し因んだ作品を創作、パリのギメ美術館にて初演、しかし白血病の為公演中に倒れ、35歳の若さで日本で本物の能を観ることなく亡くなったのでした、、、
その後、ご主人が遺髪と羽衣の舞台衣装を持って来日、今それらは、美保の松原の資料館に展示されています。
そのエレーヌさんの遺品が静岡県県内にバラバラになっていたのを、今回共演させて頂いた、たきいさんが各方面を働きかれられて奔走、今は無事に一ヶ所に集められています。今回の作品は、エレーヌさんが導いてくれたように我々は感じています。なので、皆で美保の松原も訪れて、遺髪の眠るエレーヌさんの石碑に挨拶に行きました!

エレーヌさんには、日本で、本物の能羽衣を、観て欲しかったなあ、、、、
そんなエレーヌさんが、本物の天女と出逢う所から物語は始まります、、、

世界平和も込めた、素晴らしい作品になったので、またきっと再演される機会もあると思います!!

たきいさん、千之丞くん(童ちゃん)とは、舞台以外でも今回色々ご一緒させていただき、とても楽しい充実した日々でした!

お越し頂きましたお客様、ありがとうございました!
たきいみきさん、茂山千之丞くん、ありがとうございました!
今回のスポンサーの方々、ありがとうございました!































「能楽振興議員連盟」の幹事長として、能楽振興に心血を注いでくださっています木原稔先生。
能楽振興議員連盟は、公益社団法人能楽協会と緊密に連携し、能楽の我が国での正当な立場を明確にするために、多くの議員の先生方に所属して頂いております。
その要となって下さっているのが、木原稔先生です。
木原稔先生は、温和な中に熱い信念をお持ちの方です。

能楽振興にも、大変に熱意を持ってくださっています。

この度、木原稔先生が、高市内閣にて、内閣の要である官房長官となられました。

誠に素晴らしいことです!!
日本を取り戻すために、木原稔先生の益々のご活躍を祈念しております!







国立能楽堂による若手能楽師発表会・
青翔会が10/21に行われました。

料金が安価ということもありましょうが、平日の午後にも関わらず満席のお客様!有難いことです。

金春流としては、能高砂が出ました。
私の玄人弟子村岡聖美が前シテを勤めさせて頂きました。
私は地謡(じうたい)のリーダー・地頭(じがしら)を勤めさせて頂きました。
私的には、光陰矢の如し の感ひとしおです。
いつまでも若手若手と思っていましたが、もう指導的な立場にもなってきてしまいました、、、
自分が若い頃を鑑みると、信高先生にも各先生方にも色々な方々にも可愛がって頂き今の自分があると感謝の念ひとしおです。

私はお客様にも知って頂きたいしご理解頂きたいのは、ローマは1日にして成らず ということです。
私はもっともっと、若い能楽師にスポットライトが当たるべきと思っています。
若さ故の、一生懸命な、ひたむきな、粗削りな、「花」があります。

今は下手くそだとしても、何十年後に、どんな「花」を咲かせるのだろう??と
想像して頂きたいのです。

私はある大先輩能楽師から、「失敗したり、赤っ恥かいたり出来るのは若い時だけ。若い頃の失敗は将来取り返せる。だから、どんどん恥をかけ!恥をかいて覚えろ!」と教えて頂きました。

舞台のことも、また、お客様がご覧になられていない楽屋廻りのことも、覚えること身につけるべきことは沢山あります。
能楽師の世界も、深刻な人材難に陥りつつあります。そんな中今回出演した全ての若手能楽師は、能楽界の大切な「宝」
です。
彼らに、「能楽の本質」という、先達からの大切はバトンを、如何にして渡していくか。

「ローマは1日にして成らず」です。
地道に、時間を掛けて、次の世代に着実にバトンを渡していきたいです。
もちろん、私自身も、まだまだ藝道を頑張ります。