こんにちはくま


障がい者への支援という興味から始まり、現在自閉症児の生活改善提案として色々調べている建築デザインを学ぶ大学4年です。

ブログなのにメモのような形でしか書いていなかったので、今回は人に読んでもらう前提で書いてみようと思います。



今特に力を入れて調べていたのがTEACCHプログラムについてですパー

自閉症児と関わってる方なら誰しも一度は聞いたことがあると思います。

ここまで調べてきたこととしては、構造化がかなり核になっていますよね

 

スタースケジュールの構造化

自閉症の子は短期記憶であるワーキングメモリが未形成のため、働きが弱いという特徴があります。

短期記憶の容量は人によって違いますが、障がいを持つ子たちは例えば「おいで」と呼んだ際にこちらへやってこようとした途中でサッカーボールが転がってくればそれに気を奪われて、声をかけられたことを忘れてしまう、などが起こります。

 

さらに、ワーキングメモリーには言語性ワーキングメモリと、視空間性ワーキングメモリがあります。

言葉を聞いて記憶するものが前者で、後者が絵が写真、文字、ジェスチャーなどの目に入る刺激で記憶するものです。

 

知的障がい、発達障がいのある子どもたちは視覚優位とされています。そのため聞くだけでなく、目に見える形で示してあげることが有効的です。

 

実際にボランティアなども参加しましたが、放課後等デイサービスで今日のスケジュール、今日のメンバー、今日居る先生、送迎の時間、帰り乗る車などをきちんとわかりやすい場所で示していました。

小学校でも時間割、今日の日直、そういったことを示したりしますよね。それをどう書いたら伝わるかは人によって違います。

 

理解しやすい順として、

現物そのもの→ミニチュア→写真→線画→デフォルメした絵→言葉

となるので、わかるだろう、という推測だけで指示してしても混乱を引き起こすだけです。順番にその子のわかる範囲を理解していくのが大事です。

 

スケジュールも示してすぐにわかるわけではありません。

デイサービスでは使われていませんでしたが、First→Thenという手法があります。

物自体は、二つの写真を示して、左がFirst 右がThenと書いてあるだけのボードです。子供が他のことをせずにテレビやIpadを見てしまう、といった際にまずはこれをしよう、と口で指示するだけでは動けないことがままありますね。まずは手を洗おう、宿題をしよう、というような子供からすればあまり好ましくないことをFirstにもってきて、その後にやりたいことをやっていいよと写真を見せながら指示をする、ということをすることで動きに勢いをつけるといった形です。これを形で示すこと、そして子供がそれを自主的に確認して、自分でできるようになる、それが大事だと思います。

 

一日のスケジュールや一週間のスケジュールもだんだんと示して、それの意味がわかるようになってくれば先の見通しがつくようになってその子からしても安心が得られるようになります。スケジュールが急に変わってしまって、パニックに陥るという話はやはり聞きますが、その子供の不安感をできる限り減らしてあげるためには何度も今日はここが変わるから、代わりにこれをしよう、と変わった後のスケジュールを示すことが大事です。

 

 

スタートランジション・エリア

デイサービスでも確認する際はスケジュールを確認するのはここでできる!という場所が決まっています。これが終わった、次は何をするか、ということを確認する場所があるということは、行動の切り替えを促すということにつながります。

タスクが一つ終わった、次のタスクを取りに来る、もしくは休憩になる、というタイミングで席を立って、スケジュールを確認するという行為で気分の切り替えを自然と行うことができるのです。その場所をトランディション・エリアと呼びます。

 

これを導入している方は、家のどこにそれを置いているのか、ということが今私が一番知りたいことですお願い

やはり、玄関からリビングにつながる廊下でしょうか?それとも、リビングに?

 

 

スター物理的構造化

部屋一室と、そこで何をやるかの意味を1対1で対応させること、それが有効です。ここは静かに勉強する場所、ここは跳ねて遊んでもいい場所、作業する場所、ご飯を食べる場所、それを明確に分けていくことで、混乱を減らします。それは自分が今何をするのか、何が起きるのか、ということが見てわかるからです。部屋を分ければいいということではなく、視覚的にそれが違う場所だということがわかる必要があります。例えば壁や床の色、カーペットやマット、そしてそれらを区切る壁や仕切り、もしくは照明や音楽などもそれらを分けるのに良いかもしれません。

 

よく導入されているのはマットですよね。足音を吸収したり、怪我の可能性を減らすこともできる優れものです。その色を場所ごとに変えるだけでも実は場所の区切りとして有効です。ここから入ってはいけない、というときにバリケードを設置したりしますが、あのように物理的に入れないようにするだけではなくテープでここからは入ってはいけないというように示すだけでも良いかもしれません。視界に入れば、思い出す可能性が高まります。

 

 

スターカームダウンスペース

カームダウンスペースと聞いて、最初はパニックに陥ったときに落ち着くための場所としか思っていませんでした。しかし、少し違ったみたいです。普段から落ち着いているときにそこを利用することで、気持ちがそわそわして落ち着かない、怒ってしまいそう、そんなときにそこに入って落ち着いてるときの気持ちを思い返すことができる場所、と言った方が近いです。

爆発してしまったあとにそこに閉じ込める、のような形で使ってもその場所がいやな思い出であふれてしまい、むしろ全く落ち着かなくなってしまうでしょう。いらいらと場所が結びついてしまうようだと、そこはカームダウンスペースと呼べません。

 

普段からそこで絵本を読む、時間を決めて朝少しそこでゆっくりするようにする、勉強の合間に休憩するときはそこで10分目を瞑ったり、やわらかいクッションを触る、そんなルーティーンを決めてみると良いです。これは部屋として用意しろと言っているわけではなく、専用のソファを用意するだけでも大丈夫です。

 

その子のお気に入りの場所はありますかはてなマーク

 

コメントで教えてくれるような方と知り合いたいなあと今更思い始めていますくま

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