能登半島地震で、災害直後のドローンによる物資輸送が実施されている。ヘリでは着地の場所の問題があり、また費用もかかる。だが、ドローン運用にも課題が残っている。
能登半島地震の発生から2週間以上過ぎた被災地では、道路が寸断されて孤立した集落や避難所にどうやって命に係わる救援物資を届けるかが緊急の課題だ。
ドローン製造企業などで作る日本UAS産業振興協議会(JUIDA)は会員企業と協力しドローンを使って孤立地域に薬を届けた。自衛隊員が徒歩で医療物資を届けていたが、道路状況が悪いことなどから目的地まで数時間かかっていた。ドローンなら20分で届けて戻れる。
ただ、ドロ-ンによる物資輸送に課題も見えてきている。
まず、ドローンの機能の限界だ。飛行時間が35分程度と限定的であること。運べる荷物の重量限度も5kg程度で運搬できる食物や水などは限られる。
災害時ドローンを飛ばすには国の許可が必要だ。国は1月2日石川県能登半島全域でのドローンなど無人航空機の飛行を原則禁止した。但し、災害時の特例として今回認めた。JUIDAの場合、「企業関係者にはボランティアとして来てもらっている。部隊は食事や寝る場所の準備、確保が困難。支援を継続できる体制が必要だ。」と言っている。
ところで、私は昨年能登半島一周の旅に行った。丁度、珠洲市の大地震の後で、今回の能登半島大地震の前だった。不謹慎だが、良いタイミングで旅行できた。今となっては、もう私が生きているうちには能登半島旅行は叶わないだろう・・・から。