産経新聞の石平のChina Watchだ。年頭に当たり、彼の2024年の中国の予測記事からの抜粋。
彼は自分の生まれた中国に見切りをつけ、日本に帰化した人だから、どうしても彼の意見は厳しい批判的なものにならざるを得ないのは判る。

中国共産党政権は12月に、恒例の「中央経済工作会議」を開いた。会議の結果に対する株式市場の反応は失望一色だった。空疎なるスローガンを並べる以外に内実のある経済振興策を何一つ示せなかったからだ。唯一経済運営方針のなかで注目されたのは、「経済宣伝を強化して世論を導き、中国経済光明論(楽観論)を高らかに唱えよう」と言うものだった。習近平政権はもはや口先だけの「宣伝工作」の展開で経済を粉飾するしかなく、それでは実態経済が救われるはずはない。
経済の沈滞が進み、失業が一層拡大すれば、社会的不安が高まるのは必至だ。それに対する政権の対応策は結局、引き締めと弾圧の強化だ。秘密警察のトップが厳しい弾圧を「重大闘争」として展開していくことを宣言した。同時に反スパイ闘争の展開も新年度の「工作方針」として掲げているから、今年の中国は例年にも増して秘密警察が跋扈する抑圧と恐怖の世界になることが予想される。
それに先立って、共産党機関紙「求是」は論評で「革命領袖毛沢東」の実績をベタ褒めすると同時に習近平主席のことを「衆望を担う人民の領袖」だと持ち上げ、まさに最高級の「習近平礼賛」を行った。高まってくる国内の危機対処のために、政権独裁者・習近平主席の政治的権威をより一層強化していくのであろう。習近平政権は鄧小平の改革路線によって否定されたはずの毛沢東路線への回帰を加速化することとなろう。

いやいや、本当にどうなるのか・・・・?