常滑焼まつりに行ってみて感じたこと | 三州瓦メーカー山平の瓦ブログ

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瓦の製造メーカー (株)山平 社長のブログです。
瓦に関することから会社紹介、地元の紹介など
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瓦業界とエンドユーザーの方との距離を近づける
ための一つの手段としてブログを始めます。

昨日、生まれて初めて競艇場に行ってきましたぁ!!!
基本的に賭け事をやらない僕がなぜ競艇場に?

答えは、常滑焼まつりという陶器のイベントに友人が来ているからです。
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伊勢茶のお茶農家、(有)中森製茶の中森君が来てたからです。
彼は手揉み茶の資格も持っており、実演に組合さんの仕事で来てました。

なるほど。
急須などの茶器とお茶はセットですもんね。
そんなことを感じながら、お茶の話を聞いていたんですが、奥が深いですね。
っというか僕がいかにお茶のことを知らないのかということが分かりました(笑)。

お茶のことは、また別の機会に書くとして、常滑焼まつりを見ながら感じたことを書きます。
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常滑焼まつり、はボートレースとこなめ会場とセラモールで開催されていただようですが、僕はボートレースとこなめ会場に行ってきました。
競艇場内の建物にところ狭しと、常滑焼のお店が出展されていてたくさんのお客さんで賑わっていました。

消費者目線で見ていると、同じようなモノが同じようにずっと並んでいて、どんなコダワリやどんな違いがあるのかサッパリ分かりませんでした。
目がいくのは価格の書いてあるプライスカードがあるだけで・・・
まったく分かりませんでした。

たとえば、急須だったら同じようなモノで違いが分からないのだったら、安いモノでいいかなぁって思っちゃいます。
まぁ買う予定もなかったので、真剣に探してませんでしたが(笑)。

しかし唯一欲しいかもと思ったのが、中森君にお茶を入れてもらいがら説明をしてもらった「藻掛け」という製法で作られた陶器です。

焼く前のモノに海藻を巻き付けて、焼くことにより海藻に付着している塩の働きで、部分的に酸化作用を促進させて特殊な緋色を出す製法だそうです。

この説明を作家さんが熱く熱く語ってくれまして、凄く共感した訳です。
少し欲しくなってその後、探しながら歩いてみましたが、残念ながら見つけられませんでした。


ここから、瓦業界に置き換えて考えてみます。
僕らは、それぞれコダワリを持って瓦作りを行っていると思います。
これはどこのメーカーさんも同じだと思います。

しかし、その思いは伝える努力をしていないのだと僕は思います。
言うなれば、同じフロアに各メーカーのブースが横並びにあって、同じように瓦を並べてカタログを用意しているのと同じだと思います。

自分達は、それぞれ特徴があると思ってますから、並べておけば分かってくれるはず。
そう思って座って待っているのだと思います。
中には、前に出て大きな声を出しながら、会社名を叫んで、
「お値打ちですよぉ~」「瓦ですよぉ~」と声を掛けているかも知れません。

でもね・・・違いは分からないです。
パッと見て瓦の違いが分かるのは、瓦業界の方くらいです。

例えば、急須と一括りにしますと、お茶っ葉を入れてお湯を注いで湯呑みに分けることができれば一先ずオッケーです。
しかし、持ちやすさや形、茶葉が急須の中で動くことによって本当のお茶の味が出るとか、いろんな要素があるはずですが、そこは僕には伝わってきませんでした。

もっと言えば、常滑焼とその他の焼き物の違いも僕は分かりません。
なぜ常滑焼が良いのか?
きっとオススメの理由があるのだと思うんです。

そうやって考えると、瓦業界も同じことが言えると思います。
屋根材にも種類があって、なぜ瓦がオススメなのか。
そのことをきちんとお伝えできているのだろうか?

屋根材としては、屋根を覆うことができて、雨が入ってこなければ屋根の機能としては一先ずOKです。
それ以外の違いが分からなければ、伝わっていなければ、あとは安いワゴンセールのモノでもいいじゃんとなるのではないかと。

僕たちの作り手の思いだったり、様々なことを一人よがりにならないように発信していくことが今の僕たちには必要だと思います。
これは、僕たち瓦メーカーだけの問題ではないと思います。

屋根の施工業者さん達だって、なぜあなたのところでなければいけないのか。
あなたのところに頼む、オススメする理由があるはずです。

そこには、それぞれの会社さんの長所があって、特徴があって、選んでもらえるようにお伝えしなければいけないと思います。

同じ会社なんてないんですから。
扱っているモノは同じかも知れませんが、働く人が違えばオリジナルになります。

たとえば、業歴の長さも特徴の一つかも知れません。
しかし、そのことを伝えなければ、長所にもなりませんし、気づいてももらえません。

山平が創業100年を迎えたことってご存知ないですよね?
僕で4代目なんです。

相手に価値が伝わっていなければ、存在しないのと同じなのです。
僕もまだまだ伝えることを学ぶ必要がたくさんあります。

常滑焼まつりを歩きながら、自分のビジネスに置き換えるとこういうことかなぁ。
そんなことを考えながら歩いていました。

あとは、この感じたことをどう行動していくのか。
それが一番大切なことだと思います。

読んでみて、何か参考になったり、気づきがあったら幸いです。

瓦業界の皆さん、一緒に頑張りましょう!!!