昨日、有名な作曲家サウンドデザイナーの先生方とお話をしていて、FL STUDIOの話が出たのでMACを使う方々が何でFL STUDIOのMAC版を切望しているのか?をちょっと書くことにしたんだけど、改めてFLの特殊能力の紹介。
●一つは前々から書いている「VSTI」として他のDAWで動かせる。リワイヤーのように感じだけど、例えば、STUDIO ONEのインストルメントトラックに直接FL STUDIOをシンセとして使えるんだ。
当然、FL STUDIOの中にもFL STUDIOをインストルメントとして扱えるのでFLはトラック数としては今どき99トラックと少な目(おさんには十分)だけど、入れ子状態にして無限に増やすことも可能。
●FLの専用プラグインのPATCHER!
STUDIO ONEにもこの機能のしょぼくてとてもじゃないけど使えないものがあるが、その名の通り「パッチングモジュレーター機能」だ。
これは、インストルメントトラック用とオーディオトラック用がある。
立ち上げてみるとこんな感じで、ま~しょぼい。実際何が起こってるのか理解できない。
ま~この状態では何も起こらない。
モジュラーシンセと言うともっともそれらしいのはSOFTUBEのMODULAER。
そして、おっさんや中川先生の大好きなメルダのMXXXだ。
SOFTUBE MODULAER
メルダプロダクション MXXX
セミモジュラーと歌っているがu-heのZEBRA2(ZEBRA HZ)
その他にもアーツリアのモジュラーV3や無料のモジュラーシンセとかいろいろある。
こういったのと同じ仕組みのものがPATCHARなんだ。
で、何がすげ~って、通常のモジュラーシンセシステムはそのメーカーのモジュールしか使えない。が、FLのパッチャーは3rdパーティー製のシンセやエフェクターをモジュールとして使うことが出来る。
で、スゲ~ことにモジュレーターも用意されていて、パッチングは無限大だ。メモリやCPUの許す限り。
●どうゆうことか説明するね。
まず、例えばインストルメントトラックにパッチャーを立ち上げる。
何おやりたいのかをザクッと説明するとワンキーで
・u-he DIVAを鳴らしつつ、DIVAのディケイにクロスフェードするように
・UVI FALCONの音がクロスフェードしながらなりだす。さらに遅れてクロスフェードしながら
・アベンジャーのステッパーの音がかぶさっていく。
クロスフェード時に音かぶりを軽減するために
・FABFILTER PROQ2を掛けるのだけど、
しかも、Pro Q2には本来備わっていないダイナミックス機能をモジュールで追加してダイナミクEQにしてしまう。
という作戦。とくに、珍しいからやるだけでそんあに深い意味は無いんだけど。
●●じゃ~実際にやってみる。
まづは、パッチャーの中にDIVAをブラウザからドラッグして仕込む。
ドロップするとMIDIイベントとDIVAからのオーディオ信号が自動でつながる。
続いて、DIVAの後ろにEQを設置するのだけど、FALCONのシンセのステッパーのダイナミックスを使い、そのオーディオ信号をサイドチャイン信号としてある周波数を自動で切っていきたいので、EQの前にゲートを入れておく。DMGの小さなゲートが使いやすい。凝った設定にする場合はゲートの前にフィルターをかまして特定周波数のダイナミックスを拾うことも簡単だ。笑っちゃうよね。
さて、パラメーターの設定だけど、今回は面倒くさいのでProQ2の一チャンネルのみ。
コントロールしたいパラメーターをあらかじめ弄る。
すると、その弄ったパラメーターが膨大なパラメーター群から拾い出すのが容易になる。
すると、コントロール可能なモジュラーでいう、CVみたいなのが現れる。
この赤い点はEQポイントのGAINをコントロールするパラメーターのインプットなのだけど、DMGのゲートだけではこのパラメーターをコントロールできない。
そこで、FLのユーテリティの一つ。オーディオ信号をMIDIのトリガーやパラメーター制御に変換するプラグインのフルーティーピークコントローラーをかます。
このピークコントローラーはピークシグナルとLFOを出力して、ピーク信号はその中のエンベロープに従う。
ということで、ピークコントローラーからコントロール用のアウトプットを選択する。
じゃ~次。
FALCONを設置。音源は最近出たなんたらⅡと買うやつ。(おっさんは知ってる人も多いと思うのだけど、プラグインの名前が疎い。だから、大概のプラグイン持ってるんだけど、○○○○を使って・・とか言われると○○○○ってなんでしたっけ??ってなっちゃ。年だからボケてるんだw)
こんな感じ。
でこのステッパーのダイナミックスを使いdmgのゲートを開け閉めする。
ゲートは今回はEQを動かす際のシュレシェルド設定にも使う。
GATEで制御されたオーディオ信号はピークコントローラーの持っていかれCV信号としてEQのポイントのGAINを制御する。
さて、FALCONはDIVAの後から入ってくるので、別途エンベロープを設置してあげる。
これがフルーティーエンヴェロープコントローラーだ。
エンヴェロープは長時間対応マルチステージエンベロープ。とLFO
超高機能のステッパーも備えてるうえ、ヴェロシティコントロール、キーフォロワーXYパッドもついている。なん十個も搭載可能なので、モジュレターが足りないシンセとかこれで解決。
という感じでアベンジャーも差し込んでみる。
で、再調整せいてこんな感じ。
この状態ではパラアウトになっているのでさらにトラックごとにエフェクト処理も可能。
オーディオ用にプリセットで、シンプルなEQをマルチバンドダイナミックスEQに出来たりもするのもあるので参考になる。
当然のことながら、リソースは個々のプラグインに依存するので複雑にする場合は重くなる。
FLにはものすごくリソースの軽い結構使えるエフェクターが多いので、意外とFLのプラグインだけで複雑なパッチングをしてもイケちゃう。
このシステム自体は上級者用のシステムなので初心者は持って勉強してから使うのが良いね。中級者もマニアチックな方はすぐに覚えられる簡単だ。
ある意味、究極のシステムだね。
複雑に組んだシステムはサーフィスをあてて、簡単に設定も出来るんだ。REAKTORみたいな感じ。
もっと突込んでREAKTORのように回路から設計したいヘビーユーザーには別途フォローストーンというREAKTORよりほんのちょっとだけ簡単でMAXより難解なプラグインやシステムの設計ツールも同梱されているからやってみるといいようなやめた方が良いような。
ちなみに、オッサンの知能指数ではPATCHERが精いっぱい。
どうですか?MACな方々は欲しくなっちゃうでしょう??
おっさんも、FL STUDIOがMACに移植されたらMACにシステム変更予定でござんす。
じっさい、同じスペックのMACとWINではMACの方があるかにソフトに起動とか早いし、クリエーターの方々がみんなMACなのもうなずける。
DTMERの半数以上がMACのなか世界で一番人気のDAWがFLであることを考えるとFLがMACに移植されたら多分世界の3/4の方はFLを使うんじゃね~のかとおっさんは思うんだ。
弱点もあるからそれらをうまく使い分けて作業すればいいし。
なんて、ま~おっさんテキトウだから。w