突然ですが、ARTURIAからSYNCLAVIER Ⅴというのが出ました。

そうです、あの化け物です。実はこれはシンセサイザーじゃありません。音楽システム?です。

今でいうところのDAWです。これ一台ですべての音楽制作が出来てしまうといわれた物で、当時、日本にも何台か導入されました。1おくまんえん(1億円)の代物なので、普通の人は買えません。

 

おっさん的にはスティービーワンダーの来日公演で見たような聞いたような・・アレはシンクラヴィアだったのか??

 

で、本題。

●SYNCLAVIER Ⅴ

 

もはや画面いっぱいいっぱい。1980×1080のおっさんのしょぼいモニターでは限界表示。

噂では表示の大きさ調整ができるとかできないとか。

 

でも、無駄にスペースあるよね。で、ARTURIAお得意の隠しアイテム。のボタンを押すと

 

構成は12個のパーシャルというoscillatorみたいなのがあって、それは倍音を加算モーフィング出来、さらに1個のパーシャルにはモジュレーターとキャリアがあってFM加工できる。

本物はさらにサンプリング機能があって、これを使ってMIXとかも出来るという当時の離れ業を行ったのだけど、こうゆう機能があるのかないのかは現時点ではおっさん解んない。

 

というか、まだ、デモをインストールして1時間ぐらいしかたってないし。そもそも仕事中だし。

 

で、マニュアルも読まずどこまで行けるか・・・。

プリセットを適当に聞いてみると、ま~良い出音だ。

 

で、イニシャライズしてどんな仕組みかやってみた。

プリセットに”initialize System”っていうのがあるのでそれを選択してみると、全然イニシャライズの音じゃないね。これは手ごわい。

 

ということで、次の画面。「SCR」というところを押すと心臓部分が表示される。けしてグロテスクなものではない。

 

で、全然この画面からは仕組みがよくわからないので、そもそも、パーシャルがどう働いているのか、現在、何が動いてるのか見てみる。MIXERあたりが怪しいと踏んだ。

どうやら、稼働しているのは3個のパーシャルのようだ。

稼働している、パーシャルのパラメーターをまず、デフォルトにしてみれば、いけるかな?

ダブルクリックでデフォルトになる設定は当たった。

しかし、この状態でも先のエンベロープの形と音色が全然一致していない。

これはトリッキーだ。

 

ということで、波形のパラメーターを探る。

 

お~っ、これはALCHEMYで見覚えのある倍音のパーシャルの画面だ。

しかも、上にある一本のグラフは時間軸だな。

しかも、解り易いようにキャリア・モジュレーターの表示もされている。

 

上の、一本棒にあるポイントがモーフポイントでそのポイント間をパーシャルがモーフする仕組みだ。おっさんはこれが苦手だ。

しかも、このポイントにはキャリア・モジュレーターを同時にコントロールするうえ、さらにFM変調量ピッチもモーフィングする超機能だ。

 

実は、この手のパーシャルをモーフィングさせるシンセは現在ではいくつかある。

前述のALCHEMYやイメージラインの一般人が所有してると捕まっちゃうよう覚せい剤みたいな名前のやつ。

あと、オッサンが大絶賛で世間から全然注目されていないMPOWERSYNTH。

 

SYTRUSやABSYTHはこの時点でパーシャルのモーフィングはできない。ABSYNTHの場合、2点間のモーフィングのみ可能なのだけど、動作が重い。

SYTRUSはこのモーフィング機能の要望が多く出されているのだけど、リソースを大量に消費するということで棚上げされている。

 

しかしながら、シンクラヴィア5はこの辺をいとも簡単ぽく、リソースもそんなに使わないでやってのける。どんな魔法だ???

しかも、パーシャル12個。

正直、おっさんはこの時点で魂を抜かれたよ。

 

実のところ、パーシャルをモーフィングしつつFMをかけることが出来るのはおっさんの知る限り、MPOWERSYNTHだけだと思う。

しかし、これには大量のリソースを使うので、CPU使用率が半端ない。

SERUMもWAVETEVLE的にパーシャルも合わせてモーフィングするようだけど、実はあまりへんてこにパーシャルを切り替えると「継ぎ目」が良くない。のと、oscillator総動員で音の構成部分の一部で結構なリソースを使ってしまう。

u-heのZEBRA2も似たようなことが出来る。しかし、FMをかける場合、キャリアとなるFMOはサイン波のみなので限界がある。

 

さて、イニシャライズドしなくては・・・・。

まずは、稼働している3個のパーシャルのうち1個を絞り出す。ミュートをかけるといいね。

倍音の画面を見ると各モーフポイントの倍音の出方が違っているのですべて基音に直す。

※上の一本棒の丸いのがモーフポイント、小さいが四角いポイントはサスティーンポイントだ。

 

とうぜん、この時点でFMもかかっているようなので、図のようにして各パラメーターをデフォルトにする。

 

これで、やっとサイン波のみの音作りが出来た。

ま~基本ここからが音作りだな。

 

これは、けっこな手間だけど、シンセ好きっこには堪らないね。

この軽さで、理論的にはかなり高度な音作りが出来るはず。もはやこの時点だけで、化け物だね。

 

あと、何が出来るんだ。

 

と、さらに、検証は続く。