イモムシが1メートルほどの高さのコンクリート壁を登っていた。
10メートル先にレモンの木を植えてあるので、そこで孵化し、這って来たのだろうか?
翌朝、サナギ化していた。
細い2本の糸で身体を支えている。
上3分の2はまだ緑色が残っている。
夕方になると緑色はなくなった。
そこから2週間動きがなくなった。
途中台風が来たので、風で飛ばされないか家中で心配していた。
2週間後、そろそろ変態するかなと思って見に行ったら、すでに空になっていた。
イモムシがサナギになる時には酵素を放出して、自分のほとんどの細胞組織を溶かしてしまう。成虫原基と、特定の筋肉と神経システムの部分しか残ることがない。体の残りはすべてドロドロに溶けてしまうのだ。
このたんぱく質豊富な廃物液は新たな細胞分裂の急増を促進する助けとなり、成虫原基が一人前の成虫の羽根、目、そして脚となる。
花壇を見たら、レモンの木に黒いアゲハチョウがとまっていた。
孵化した場所に戻ったのだろう。
蝶になる瞬間はなかなか見るのは難しい。