お菓子の王者、


森永ミルクキャラメルの箱は黄色だった。


そのため、


当時、


中小製菓会社の製造するキャラメルの箱も、


それにならって


黄色だった。


そんななか、


江崎グリコをのちに創業することになる、


江崎利一は、


一味違った♪



”キャラメルの箱は、アカで行く!”


”アカ色だ!”


”黄色だと、


 いつまでたっても一番にはなれない。”



”誰も使用していないアカ色を使えば、


 いずれ、


 誰もが、


 一目見ただけで、あのお菓子はグリコのものだとわかる。”


 ”それに、


 アカ色は、食欲をそそる♪”



そして利一は、


グリコの箱に使用する


ロゴマークも


ずっと以前から考えていた。


故郷、佐賀県にいたころ


かけっこで、


ゴールインする子供が両手を高々と広げて


テープを切る姿を見て、


”これだ!”と思ったのだった。



いまでも、


グリコの有名なキャッチフレーズ。


”一粒で300メートル”というものがある。


このフレーズは、


利一が、子供のころ


佐賀で汽車に乗り、


博多に到着するまで長持ちするアメ玉があり、


それをヒントに考案されたといわれている。



そんなふうに、


利一は、


お菓子作りの際、


自分自身の人生を、


キャラメルづくりのレシピに加えていった。



余談だが、


”一粒で300メートル”という言葉はウソではない♪


本当に、

             

利一は、300メートルに見合うだけのカロリーにキャラメルを調整している。



やがて、


専門家から、


キャラメルをハート形にするのは不可能だ!と、断言されていた問題も、


配合を変えたり、


温度を調整したりと試行錯誤を繰り返した末、


とうとうハートの型抜きに成功したのだった。


そして、


利一は、


当時、


小売業の頂点として君臨する


三越百貨店に、


”グリコ”を持ち込むことに決めた。



利一


”最初に日本一の店でグリコを扱ってもらえれば、


 あとは決まったようなものだ。”




利一から、


グリコのキャラメルを差し出された。。。


三越百貨店の担当者は。。。


シブイ表情で、


ひとこと。


”こんなモノ、


 ウチの棚には並べられません。(キッパリ)”



                                            つづく


山形apron

過去に出会った素敵なエピソードを