治療の履歴書「治療サマリー」~長期フォローアップ制度-4~
治療の履歴書「治療サマリー」83.長期フォローアップ制度-4 「治療サマリー」の存在には、もう一つ重要な意味があると思います。それは親から子どもへの告知のチャンスが増えるということです。小児がんを治療して通院が終わった時点で、その子どもがまだ小学生以下くらいだと、がんという病気の意味や、晩期合併症の事を説明してもわからないかも知れません。でもこの長期フォローアップにおいて定期的に通院する中で、中学生、高校生、大学生と成長して行く過程において、なぜいつまでも病院に通っているのかを、説明しやすくなると思います。告知という問題を、家族の中で話をするきっかけになると思いますし、そうなることを期待しています。 前述の「告知の重要性」でも書きましたが、自分の病気についての情報は、自分がしっかりと把握していなければ意味がありません。成人して親元を離れれば、何か新しい症状が出てきても、いちいち親に相談もせずに、自分で病院を探して行くことになるでしょう。結婚して自分に家族が出来ていればなおさらです。むしろ、成人したのにいつまでも親に相談してから行動するような大人には、育ててほしくもないです。何も無い生き方をしていれば必ず親が先に死にます。がそういう意味においても、親が死ぬ前に必ず子どもに告知をしておいて下さい。 この長期フォローアップ制度のもう一つの意味は、これから小児がんになるかも知れない子どもたちの為でもあります。小児がん拠点病院の整備により、小児がんという病気の解明や治療法、治療薬の研究が進みます。そして、この長期フォローアップ制度によって、子どものその後の人生に関わる晩期合併症の把握、解明、対処の研究も進んでいくと思います。 「治療サマリー」は肌身離さず持ち歩くようにして、ちょっとした心や体の変調があれば、治療するほどではなくとも相談しに行くようにして欲しいと思います。小児がん経験者となったみなさんの、その後の一つ一つの細かい情報が、これから小児がんになるかも知れない子どもたち、これから生まれてくる子どもたちのために、役に立っていくと思って下さい。小児がん経験者となり、一生小児がんと付き合っていくことになる、みなさんの責務かもしれません。 ちょっとメタボ気味? 日本ブログ村に参加中、ポチッ!とクリック嬉しいなり↓ みなさんのブログがご覧になれます