CSファイナルのキーマンに誰を挙げるか。私は敢えて投打のキーマンにこの二人の選手を挙げたいと思います。

まず投の部分では新外国人のヘグウェル、6月に契約し、シーズン終盤まではファームで調整登板していたこの男が、ひょっとするとCSファイナルのキーマンになるかもしれません。

2メートル近い身長から投げ下ろす150キロ超えのストレートは相手にとっては脅威でしょう。ましてデータがほとんどなく、シーズン中の対戦経験もほとんどない中で、ヘグウェルは巨人やパリーグにとって非常に厄介な存在となってくるんじゃないでしょうか。

私は球団の思惑として、この時期までヘグウェルを敢えて寝かしておいたんじゃないかとすら思ってます。

確かにヘグウェルの投球を見る限り、ランナーを背負った投球に多少の不安はあります。シーズン終盤の一軍登板では制球を乱す場面もありました。しかし、それを差し引いてもヘグウェルのポテンシャルは魅力的。そんなヘグウェルは2018年短期決戦を戦うカープ投手陣の、よい意味での秘密兵器であり、起爆剤になってくれるんじゃないかと個人的に期待してます。

そして、打の方では安部を挙げたいと思います。今季サードのレギュラーの一番手に名前が挙がっていた安部でしたが、今季は開幕から打撃面で絶不調。今季は不本意ながらシーズンのほとんどを二軍で過ごすことになってしまいました...(今季はその不調の安部に代わって西川が台頭)

安部の心中もさぞかし複雑だったでしょう。思い返せば安部は昨年ブレイクしたものの、シーズン終盤の優勝決定試合で足に死球を受け、それがきっかけでCS前に手術するはめに...。CSファイナルでは何とか最後にベンチ入りしたものの、スタメンでバリバリとはいかず、結果的に安部の不在は昨年のCS敗退の一因になってしまいました。

しかし、今季は優勝決定間際に一軍に満を持して昇格。打撃の調子も上がってきているようです。西川はもともと三塁の守備に難があるだけに、安部の復帰はチームの攻守において非常に大きい。

それに安部自身、勢いに乗っていきやすいお祭り男ですからね。活躍すればチームは勢いづくという点で、安部は短期決戦にうってつけの選手だと私は思ってます。

この安部と、先ほど挙げたヘグウェルは今季のカープが短期決戦を戦う上で大きな戦力になってくれるんじゃないかと思ってます。いやぜひともなって欲しいですね。

あと戦力はもちろんですが、私は今回3回目の短期決戦を戦うことになる緒方監督の采配にも注目しています。

過去2度の短期決戦は少しシーズン中の形に拘りすぎた感のある緒方監督。短期決戦は何より調子のいい選手、悪い選手の見極めが不可欠なだけに、一つそれらの選択を見誤れば、一気に流れを失ってしまいかねないのが短期決戦の怖いところ。

勝負所は必ずあります。今季はそこで相手より思いきった手が打てるか。戦況を見た柔軟な、そして時に大胆な緒方采配にも期待したいと思います。

34年ぶりの日本一へ向けたカープの挑戦が、明日いよいよ始まります。勢いに乗る巨人に負けない闘志を、ぜひ見せて欲しいですね。