次回から「主体意識という主人」のテーマに戻る。
僕の伝えたいことを、スムーズに理解できるように、
ここで、「覚醒体験の真実」の要点と、その前にお話した「主体意識という主人」の要点をまとめておこうと思う。
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覚醒体験の真実(1)~(6)要点
・意識は、「意識したもの」と「それ以外」を分離する性質をもつ。
・「意識したもの」のみに焦点を当てると、必然的に「それ以外」が意識から隠れる。
・意識は、「一つのもの」を、意識を当てた方だけを認識し、「それ」と「それ以外」にわけ、「それ以外」に分離したものを、意識から隠す。
・意識は、この世界へと誕生後、意識の性質によって、自分をコマゴマに分断させていった。
・「源世界」と「現象世界」からなる「一つの生命」を、「源世界」と「現象世界」にわけた。
・「現象世界」だけと関わり、「源世界」の存在を忘れた。
・「現象世界」を「自分」と「外の世界」にわけた。
・「自分」を、「身体」と「心」にわけた。
・「心」を「いい感情」と「悪い感情」にわけた。
・「いい感情」をさまざまな「いい感情」にわけた。
・「悪い感情」をさまざまな「悪い感情」にわけた。
・「悪い感情」の一つひとつを断片化させて、意識から隠した(抑圧した)。
・「悪い感情」に分類した感情の抑圧が、苦しみの原因。
・現象世界の体験が苦しすぎることで、意識は「世界を分断化させて、隠す能力」を使って、現象世界に関することをすべて、意識の届かないところに隠す。
・これが覚醒体験。
・「源世界」とのつながりだけが残った(もともとつながっていたのだが、現象世界のみに生きていたため、隠れていた)。
・「源世界」こそが(のみが)、世界の真実だと拡大解釈された。
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覚醒体験は、一部を隠す意識の性質がつくる、全体ではない状態なので、それは一時的なものになり、過ぎ去るのが普通だ。
生きている最中に過ぎ去らなくても、死ぬと全体(源世界と現象世界の両方ともで一つの命)に戻る。
生きている最中にこれが起こる人は、覚醒体験が過ぎ去ったあと、全体性を取り戻しはじめる。
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【「主体意識という主人」前半(1)~(15)の要点】
・苦しみの原因は、「無意識の思考との一体化」。
・「無意識の思考との一体化」は、過去に学習したことを真実と盲信しているために起こる。
・自分が過去に学習したことの盲信中は、その盲信の真っ最中であるため、「自分が過去に学習したものの盲信中であること」に気づけない。自分を疑うことで虚偽からの目覚めの可能性の扉が開く。
・「思考観察」と「考えない練習」は同じことを伝えようとしている。
・「思考観察」は、無意識の思考との一体化から、無意識の思考を意識化することに、なれていこう、というメッセージ。
・「無意識の思考との一体化からはなれた意識」は、思考や考えを、道具として使うことができる主体。
・意識が主体であり、思考や考えが必要のないとき、頭の中は「ノーマインド」「無思考」になる。
・「考えない練習」は、無意識の思考を意識化し、考えない「ノーマインド」「無思考」に戻る練習をしよう、といっている。
・僕は覚醒体験によって、現象世界に属することのすべてを意識から隠した期間を3年近く経験した。
・だけどそれは人間の正常な状態ではなかったので、一定期間の後に過ぎ去り、その後また強烈に苦しい期間を経験した。
・その後、心の秘密を解明し、根本原因を解決し、現在に至る。
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僕は、この間の経験や学びから、心の中で起こっていることを、解説できるようになった。
では次回から、主テーマ「主体意識という主人」に戻ろう。