素晴らしいところでした。
かねてから行きたいと思っていた奥出雲の木次乳業。
野に遺賢ありと讃えられた創業者の佐藤忠吉さんは103才でまだご健在とのこと。
お孫さん佐藤毅史さんが社長で放牧場を案内して頂きました。
ブラウンスイス種の乳牛がさも心地良さげにゆったりと草を食んでいます。
かなりの傾斜地で餌も殆どが草なので、1日あたりの乳量はホルスタイン等の1/3、20キロしかないそうです。
経営効率より、思想とか理念が大事なのでとポツリと語りました。
これが美味しい木次の牛乳なんだと実感したところです。
私も若い頃五島列島の鬼岳で牧場を開いて牛を飼いましたが、あれこれ手を伸ばして散々失敗しました。
改めて、木次乳業と言えば全国的に有名なブランドなのにその地味な姿勢に頭が下がりました。
帰りに奥出雲ならでは美味しい蕎麦屋さんに案内して頂きました。
なんと蕎麦屋さん、お店の中に亀嵩駅があったのです。
駅の看板をしげしげと見ながらふと思って、ご主人にもしや砂の器の亀嵩ではと聞くと
まさにそこが松本清張さんの小説の舞台だったのです。
さらに奥出雲の仁多にある木桶手作りの有機国産丸大豆醤油等を作っている森田醤油店を訪ねました。
昔どこの町にもあった小さな醤油醸造醤油店といった風情で、お店の看板の前で11代目の専務とパチリ。
面白い旅になりました。
これも前日、出雲市で気賀沢さん達が『食の安全を守る人々』の上映会と私の講演を開いていただいたおかげです。
大社ごえんホールも200人満席、しかも熱心に皆さまに話も聞いて頂き感謝、感謝です。