先週、種苗法改定の問題で原村政樹映画監督と一緒に水上進弁護士を訪ねて山形市まで行ってきました。
 
農水省は、今回の種苗法改定はシャインマスカット等日本の育種知見の海外流出を防ぐために必要だと主張しています。
 
確かに 2005年、山形県のさくらんぼの紅秀峰がオーストラリアに流出してタスマニアで栽培され、逆に日本に輸出されそうになったことがありました。
 
当時それを知った山形県は、直ちに水上進弁護士に相談して育種知見の侵害としてオートラリア人を刑事告訴したのです。
 
山形地検は告訴を受理して捜査に入ったところ、オーストラリア領事館を通じて謝罪してきたそうです。
 
水上弁護士は県とも相談して、2007年育種権の保護期間を過ぎても3年間は作らないことで和解が成立、刑事告訴を取り下げたとのこと。
 
「わざわざ種苗法を改定しなくても現行の種苗法で海外流出は防げる」と告訴状と和解書を示しながらはっきりと話していただきました。

原村監督にばっちりと撮影して頂きました。
 
実は先の国会で種苗法改定が審議されようとしたので、私は急遽『タネは誰のもの 種苗法改定で農家は?』の30分のドキュメンタリーを原村監督と作り、それを100枚程DVDにして皆で与野党の国会議員に持って回りました。
 
種苗法改定は有難いことに市民の皆さんの大きな声に押されて審議は先送りになりました。
 
その間に原村監督と種苗法賛成の立場の林ぶどう研究所の林慎悟さんの話、さらに採種の現場などを撮影しました。9月末までに 1時間ぐらいの映画に仕立てるとのこと。
 
私も楽しみにしています。その時は非営利の一般社団法人心土不二でお知らせいたします。