2月15日の日本農業新聞1面トップに、14日の予算委員会の質疑を受けて
「首相、日米FTAを容認」となっています。
私は14日の夜、ワシントンから来日しているトーマスカトウ弁護士から既に聞いていました。
日本ではそのような報道にはなりませんが、トーマス氏の話では、
日米首脳会談でトランプは日米FTAをはっきり提案したとのこと。
トランプは対日貿易赤字8兆円のうち7兆円は自動車なので、
自動車の輸出を半額に減らして、農産物の米国からの輸入を倍にしろと求めたそうです。
そうなると、農産物についてはTPP協定を批准した日本は、今回の首脳会談で、
既にそれ以上のものを米国から求められたことになります。
これは大変な話です。
いずれにしても、トランプは日中両国は為替を管理しだとして、
日本からの輸入品には全て15から45%の関税をかけることが求められます。
単なる脅しではなく、メキシコに進出している日本の製造業1000社も同じ運命、
日本経済は深刻になることで、私とトーマス氏の見解は一致しました。
米国はこれまでのTPPの合意内容を全て破棄、自由貿易に反して、
同盟国である日本に関税の壁を主張して来たのです。
アベは当然の事ながら、日本国民の為に食料自給率の必要を説明、
米国からの輸入農産物に倍額の関税をかけると主張しなければならないのです。
これが独立国として当然の食料主権であり、
EUをはじめとする各国はこうして、熾烈な国益を守る為の外交を展開してきたのです。
今、日本の国益が大きく損なわれようとしている時、アベはトランプにお土産まで持参して、
何も言えず、日米の蜜月が始まったと喜んでいます。
日本のメディアも本当のことを報道しようとせず、日米同盟が維持できて良かったと
アベのお太鼓を叩いているのです。
これでは日本は独立国ではない。
江戸時代の不平等条約から関税自主権を取り戻すのに
日露戦争が終るまで70年かかったのです。
米国も英国から関税自主権を勝ち取る為に独立戦争を、
各国とも血を流して関税の権利を戦い取ってきたのです。
トランプは国民の雇用を守ることが一番だと、関税を撤廃するTPPから離脱して、
逆に関税の壁を造り、国内での生産増大を図るのです。
そして、関税で得られる税収で、国民、企業の税金を大胆に減税、消費を促して、
100兆円の公共投資を実現、経済成長を図るのです。
今や米国経済は活況を呈して、1月の雇用指数は予測の倍に、
株価も連日最高値を更新しています。
考えれば、独立国としては当然のことで、バーニー・サンダース、オリバー・ストーンも
トランプの政策を支持しています。
これらトランプの政策は、国家貿易会議の議長に就任した
カリフォルニア大学の教授ピーター・ナヴァロ教授だと言われています。
私達もここで、米国従属の自由貿易、軍事同盟が
本当に日本の為になるのか考えなければならないのではないでしょうか。
写真は私の事務所で、トーマス氏がピーター・ナヴァロ教授の著書も一緒にとったものです。
2月20日、衆議院第2議員会館で午後3時からトーマス氏の講演が
TPPを慎重に考える会、国民会議共催のもと開かれます。
問い合わせは篠原孝事務所に。