情けない。
久しぶりに厚生労働委員会で薬害肝炎の質問に立ったが、あいも変わらない霞ヶ関官僚の無責任振りには呆れかえる。
日本だけが、こんなに肝炎患者が多いのは1985年当時、薬害エイズと同様、プール製剤と言って、売血などの血液1万人分を一つの釜の中でできた血液製剤が原因である。
既に米国その他の国では止血剤としての使用が禁止され、その効果にも疑問があったフィブリノゲンを、今日の結果を予見しながら、厚生労働省はその使用を認めてきた。
2002年に厚生労働省に届けられたフィブリノゲンを投与されて、C型肝炎にかかった418名のリストもそのまま放置した。
当時すぐに患者に告知していれば、6割の人が助かった尊い命である。
今日までに追跡できた約300人のうち既に51人が亡くなっている。
舛添大臣はようやく、謝罪を表明して、大阪高裁との和解の場に立つことになった。
ところが、ここに及んでも官僚たちの抵抗はすざまじいものがある。
昨夜、遅くまで待っても、各医療機関からの報告書を持ってこない。菅民主党代表代行と我々が強く勧めて枡添大臣が設置した調査チームは、早々と「国に責任はなかった」と結論づけて解散してしまった。
それでも、国は大阪裁判の原告たちに30億円の提示をしたと言われているが、救済される人はわずかに100人ぐらいの人であるといわれている。
私が心配しているのは、当時、旧ミドリ十字の集計だけでも30万人にフィブリノゲンが投与されているのだが、当時の厚生労働省に残された各地の医師からの副作用報告書には100%感染した事例が並んでいる。
一体どれだけの人が命と健康を失ったのだろうか。
筆舌に尽くしがたい薬害エイズをはるかにしのぐ悲劇である。
これらの方々に国はすべて責任を負わなければならない。その賠償金は我々が骨身を削って支払っている税金からである。
厚生労働省のお役人たちは、誰一人責任を取ろうとしない。

参考までに、今日付けの私の委員会質問の「議事録」をネットで読んでいただきたい。またヤフーの7日国会トピックスでは、動画で議事の様子が伝えられているので、見てください。