はてしなく海が広がる。
どんよりとした空と水平線がどこまでも続く。
今日も五島行きのジェットホイルに乗って
今年は、いつまでも露が明けない。
どうしたのだろうか。
衆議院の総選挙まで、一月を切った。

五島での身につまされる話。
私が若いころ、無謀にも牧場を開いたとき、一心に世話してくださった橋本善衛さんの孫娘が久しぶりに私の家に訪ねてきて、若い奥様方とミニ集会を開いた。
105歳になる私の母もそばに座っている。
「山田さん、旦那が昼食を食べに来て、突然会社がなくなったと言うんです。子供4人も抱えて私の頭は一瞬、真っ白になるんです。
ようやく、新しい会社に就職できましたが、いつまで続けられるか不安です・・・・」
「・・・・給料を旦那がもらってきても、払わなければならない電気料、水道代金などを仕分けしてしまうと、一月食べていくだけの食費に足りないのです。
どこを削ればいいのか考え込んでしまいます。
結局、電気料金を節約しようと、今年はまだクーラーはスイッチを入れていません。昼間いくら暑くても旦那が帰ってくるまでは扇風機も我慢しています・・・」
と懸命に語る。
この夏、冷房をつけるのは当然のこととして、いにも介さなかった私自身が恥ずかしくなる。