驚いた。

国会が閉会になって、兼ねてから気になっていた新しい冷凍技術、電磁波による冷凍について調べることにした。

なかなか面白い。

私は、自分の目で確認しようと、秘書を連れ立って千葉県柏市にある「東葛テクノプラザ」に株式会社アビを訪ねた。

人懐っこい社長大和田さんが待っていて、そのまま大きな営業用の冷蔵庫が幾つか並んでいるオフィスに通された。

冷蔵庫を開けて、イカ・鯖などの魚、肉など見せて頂いたが、普通の冷凍で外見上は変わらない。ところが、野菜のコーナーで、1年前に冷凍した一口齧ったりんごを見せて頂いたが、そのままの状態で冷凍されているのには驚いた。

私のこれまでの常識では牛乳は冷凍できないと考えていたのに、そのまま冷凍してある。話をしている間に解凍して頂いたが、イカが透明に戻ってしまった。マグロもドリップが全く見られない。

凄い技術だ。

私は驚いて、すぐに壱岐・対馬から漁業の組合長に電話を入れて来ていただき、連れだって大和田さんのところに見に行った。

夜、大和田さんに築地の寿司屋さんに招待して頂き、新しい冷凍技術での寿司ネタ・ボタンえび・マグロなどをご馳走になったが、皆が驚いた。

この新しい技術で冷凍すれば、島で取れた魚介類を生きたままの状態で、東京まで運ぶことが出来る。

そうなれば、発砲スチロールの大きな箱に、氷をいっぱい詰めて送らなくとも、魚だけをそのまま送ることが出来て流通の革命になる。

私の胸は久しぶりに躍った。