海が光っている。強い朝の日差しを受けてキラキラと。
空も、昨日の霙交じりの雨嵐とは嘘のように晴れ渡っている。
まだ冷たいが、すみきった空気。
島の春だ。
まだ山々の樹木は尖った枝を天空にむき出しにして、下草は枯れているが、
潮が引いた入り江には、一面に鮮やかな黄緑色のアオサが彩っている。
島の春は一足早く、海からやってきた。
日本の春は各地で台風並みの低気圧見舞われ、大雪が降るなど荒れまくっている。
政界もそうだ。
先日、東京のホテルニューオータニでの私の著書『小説日米食糧戦争』の出版記念パーティーが開かれ、
連合の前会長笹森さんの済州島買収発言に韓国のマスコミまで騒ぎだして、
春の嵐、椿事となった。
笹森さんにはえらいご迷惑をおかけした。
本当の話はパーティーの発起人を代表して次のように語ったのに過ぎない。
「・・・小沢一郎さんにお逢いして、山田さんの話(選挙区)対馬の話になった。
韓国が対馬の土地を買い占めている話を笹森さんは強い関心があると語り始めたら、
小沢一郎は笑いながら、ウォン高になったから、日本も済州島を買えばいいと笑いながら言った。
山田さんの『日米食糧戦争』にあるように、小沢さんのように堂々と日本の外交を展開したらいいのでは・・・」と。
マスコミ各紙とテレビ局が、何でそこだけをつまみ食いして報道したのか私には分からない。
春は確実に来ているが波は高い。