新千歳で全日空がオフランウェイやったかと思ったら、今度は落雷か…

 

まぁ、ヒコーキと雷様は切っても切れない?縁があるから、驚くには当たらないのかも知れない。

 

実際、軍民問わずヒコーキを眺めまわす機会がある方なら、判るだろうが、よく見ると各種アンテナの他に、補助翼や尾翼に付いた針みたいな棒にお気づきだろう。

 

これは避雷索(ライトニングアレスター)と呼ばれるもので、軍用機の場合、レドームに付いている線みたいなものもそう。

 

雷は『尖ったものに落ちやすい』という性質を利用して、ここに落ちるように作っておいて、あとは機体の表面を伝って放電させるようにし、機体の中の電子機器や人間、各種電装品に影響がないようにするのは役目。

 

…とはいうものの、雷様も気まぐれ?で、そうではないところに落ちる時もある。

 

その時はさぁ大変、何しろ数億ボルトの電流が一気に流れるから、機体になにがしかの影響が出るのは避けられない。

 

その昔、海上自衛隊で使っていたP2V/P-2Jなどは雷のエピソードに事欠かず、凄いものなると、機首から尻尾まで雷が駆け抜けた経験を持つクルーも居るという。

機首の偵察/監視員などはわけが判らずに呆然となってしまうというから実に怖い。

 

勿論、ヒコーキも大なり小なり影響はあって、無線機がお釈迦になったり、機体に穴が空いたり…

哨戒飛行から帰ってきて『落雷してますよ…』と後で整備クルーに言われて点検してみて破孔を見つけて仰天とか。

 

また、小松のF-104が天候急変を受けて急遽帰投中、雷をまともに受けて金沢市街に墜落、という大事故もあった。

F-104は雷に弱くて、それで結構トラブルがあったとか。

 

これがファントムだと、壊れることはあってもそうそう落ちないので安心なんだが…

 

多分、今回の伊丹のアイベックス機のクルーもそういう歴史を知っていて、『万が一』を考えて、関空や神戸空港へのダイバートも視野に入れつつ、時間と距離を考えて伊丹へ戻る選択をしたんだろう。

 

ともあれ、飛行機は壊れたが、乗員乗客は無事だったんで、それはそれでよしとすればいい。

 

こういうときはえてして大事故が起きるものだが、だからといって変に力を入れても余計におかしくなるから、そういう時こそ『平常心!(by坂井三郎)』で飛んでいただきたいものである。

 

 

 

 

 

 

 

雷といえば、フランクリンは欠かせないが、『フランクリンの凧あげ実験』を追試しようとして、失敗して感電死した事故が相次いだとか。

 

おそらく、いまでもこれをやろうとする物好きはいないだろう。

 

ホント、無茶する奴は無茶するもんで。