某所への投稿。

今回は我が国の安全保障を考える上で重要な概念であるシーレーンとチョークポイントについてしっかり覚えておいて欲しい。


以下2月16日の投稿》


いま国会中継見てたんだけど、安倍総理が集団的自衛権行使について問われた答弁でホルムズ海峡の名がでたので。

日本は自国でエネルギー資源を確保できないので原油、天然ガス、ウランをはじめとしたエネルギー資源を大量に輸入することで需要を満たしている状況にあることは分かるよね?

中国も同じで自国のエネルギー資源だけじゃ間に合わず、七、八割のエネルギー資源を中東から輸入している。

我が国は海洋国家なので船でエネルギー資源が運ばれてくるんだけど、大陸国家である中国もコスト面等々を考えるとやはり海から運ぶほうがメリットが多いので船で運ばれてくるんだよね。

で、その殆んどがホルムズ海峡或いはアデン湾を通ってくるんだ。

これをシーレーンという。

シーレーンとは海上交通路のことで、具体的には国家にとって通商上・戦略上、重要な価値を有し、有事に際して確保すべき航路のことをいう。

そして、シーレーン防衛のためには制海権・海上優勢の確保が必要となるんだが話が大きくなるのでやめとく。

つまりここで紛争があったり、海賊等が暴れたりすると我が国にエネルギー資源が入ってこなくなって大混乱になるのは分かるよね。

それは日本だけの問題じゃなくインド、中国、朝鮮半島、広く東南アジアまで事情は同じ。

このホルムズ海峡やアデン湾を封鎖されるとこれらの国は「窒息」してしまうのでチョークポイントと呼ばれ非常に重要なんだ。

でも実はチョークポイントはホルムズ海峡やアデン湾だけでなく他にいっぱいある。

中国で言えばホルムズ海峡やアデン湾を出発した船はマラッカ海峡、或いはスンダ海峡、ロンボク海峡を通って中国に入ってくる。

日本で言えば上の諸海峡プラス台湾海峡、対馬海峡を通って日本に入ってくる。

これらシーレーン上にある海峡はすべてチョークポイントとなっている。

現在、インド洋からこれらのシーレーン上にあるチョークポイントの外側はすべてアメリカの縄張りとなっている。

我が国の場合、海軍を持たずシーレーン防衛、商船保護は殆どアメリカや他国任せになっている。

で、ここでもしアメリカ海軍が引いちゃったら?

中国は自国の生命線であるシーレーンをアメリカに握られてるのが気に入らない。

なのでせめて東南アジアのチョークポイントを押さえ制海権・海上優勢を得たい。

実際、南シナ海で中国が問題起こすのはこれが原因。

つまり単なる侵略主義的拡張をしてるんじゃなくて安全保証上の問題なんだね。

あ、話がそれた。

じゃ、このシーレーン防衛を各国が分担してやりましょう!ってなったとき、我が国はどうするか?

これが集団的自衛権の本質なんだ。

え?やらない?(゜〇゜;)?????

近所のゴミステーションを一番使ってるクセに掃除当番はやらない?

じゃ使うな!(*`Д´)ノ!!!

ってなっちゃうじゃん。

そうなると集団的自衛権行使反対してる人々の一番恐れてることが起きる。

戦前、

石油の一滴は血の一滴

と言ったスローガンがあったけど、それは今も変わってない。

そこから考えたらどういう結果が待ってるか分かるよね 。