つづき



その思想的土壌こそ古来からの神仏習合と陰陽五行なのである。

四季の循環を陰陽五行の理によって促進し、                

人生の無事安全を神祇に祈り、

苦しみ悩みからの救いを仏教に求め、

人としての理想を儒教に学んだ。


よく我が国の宗教は「神道だ」という方がいるが、宗教とは崇拝対象と教義が揃って宗教である。

記紀神話が編纂される以前の神道とはまだ教義が確立してない単純なシャーマニズム並びにアニミズムであった。

この神道(神祇崇拝)が教義を持つようになるのは空海・最澄の両大師を待たなければならない。

即ち神仏習合による両部神道(真言)と山王神道(天台)である。


ここからが宗教としての「神道」が始まるのである。

一朝一夕に出来る歴史などない。                     

一千数百年の時を経て熟成されて来たのである。

いや、一万年以上かけて我が国「日本」が完成したのである。

それを一朝一夕にぶっ壊したのが「維新」であり「明治新政府」である。


まさしく独立国家「日本」が瓦解した瞬間であった。

それは心を重んじる精神社会から金を重んじる物質社会への変換だった。

明治からのニッポンは共産主義に染まりきった革新官僚や革新軍人、昭和に入ればコミンテルンの謀略通り泥沼の戦争へと突き進んで行くことになる。


                         つづく



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