今回は6月28日にMIZUNOから発売された
ウェーブリベリオンプロナチュラルのレビュー
 
 
 
STEPアプリの商品ページでは、以下の3つの性能が紹介されている。
 
「新開発のミッドソール素材」とあるが、それが何なのかは明記されていない。
リベリオンプロ2では「ミズノエナジーライトプラス」が採用されているが、それとは違うということか?この点は不明。
 
 
この画像では、プレートの位置はどちらかと言えば、ミッドソールの下よりに配置されている。つまり、反発と同時にクッション性も重視されていることがうかがえる。
 
 
 
安心安定のG3
 
「ザクッ!」と地面をつかむ感覚。
この感触が好みというミズノファンもいることだろう。
公開されている情報は以上となる。
 
ここからは実際に購入し、着用・走行してみてのレビューとなる。
あくまでも私見であることを最初にお断りさせていただきます。
 
今回のレビューは大きく分けて以下の3つ

1.サイズ感

2.重量

3.走行してみて

 

1.サイズ感

 ミズノのマイサイズでOK。私の場合は26cm

 参考までに

 アシックス メタスピードシリーズ 26.5cm

 ナイキ ヴェイパーネクスト26.5cm アルファフライ初代26cm 

アルファフライ2・3 26.5cm

 

2.重量

このシューズも「厚底新世代」。26cmで187g!!


右はタグつきで189g

3.走行してみて

①反発の特性

 厚底カーボンシューズ(以下「厚底」)といえば気になるのは「反発」。

地面をグッと踏みつけてから、どんな反発が返ってくるのか気になるところ。

結論から言えば、エッジパリを越え、アルファフライ3に匹敵する反発だと感じる。

「感じる」と表現したのには、理由がある。

それはこのシューズの反発の特性だ。

グッと地面を踏みつけてから返ってくる反発がクイック(速め)だ。

 テニスボールで言えば、軟式のボールと公式のボールのような違いと言えば良いだろうか。他の厚底同様に、地面を押すと沈み込むものの、すぐに跳ね返ってくる。

 

②1km走の感想

 スピード走行にはもってこいのシューズ!

すごくリラックスして2分56秒。

もちろん、現在の私の走力では結構キツイスピード。

けれど、前述のような「反発の特性」からだろうか。

「地面をグッと押す」それ以外は「リラックス」むしろ「脱力」という感覚で走ると、スムーズに前進できた。

 

③このシューズが合うと考えられるランナー

 SSA(スムーズスピードアシスト)がないので、より万人受けするシューズになった

・・・かと思いきやそうでもない気がする。

カーボンプレートの位置をみると、メタスピードPARISシリーズのスカイとエッジの中間のようにみえる。

実際に50kmくらい履いて異なるスピード領域で走ってみた。

そして感じたのは「スカイよりのシューズ」ということ。

 

一歩一歩地面をしっかり押して、反発素材をつぶしながら走ったとき、このシューズの恩恵を大いに感じることができる。

スイートスポットはまだつかみ切れていないが、ミッドフットまたはフォアフットが良さそう。

 

また、ミドルペースジョグ(キロ4分30秒前後)よりもランニング(キロ4分前後)の方が快適。そしてスピード走行の方がさらに快適。

LT領域でのスピード走行をしていないが、スピードが上がるほどにその真価を発揮しそうなシューズだ。

 

故に、「エリートモデル」のシューズだと思う。

ミズノのホームページでも「サブ2.5」「エリートモデル」というキーワードがあり、私の感覚とも一致している。

故に、一定レベルの走技術が必要になると思う。その上で、以下のようなランナーにはマッチすると思われる。

トラックや駅伝でバリバリ活躍する、これから記録向上を狙う学生ランナー

メタスピードスカイプラスやParisがしっくり来るランナー

ガッチリ体型で一歩一歩にパワーがあるランナー

 

以上、ウェーブリベリオンプロナチュラルのレビューをまとめると

①サイズ感はいつものミズノサイズでOK

②26cmで188gという軽量。厚底新世代のシューズ

③沈み込みつつもクイックな反発素材で、他者に引けをとらない反発がある

④履きこなすには一定レベルの走技術と、シューズと相性の良い走法が必要

 

ということになる。

都大路や箱根駅伝、マラソン中継で観た有名選手のランニングフォームを思い浮かべると、「このシューズと相性良いだろうな」という選手が何名か思い浮かんでくる。

走技術が磨かれ、鍛え抜かれた選手であれば、このシューズと共に軽やかに、けれど力強く駅伝やマラソンを駆け抜けることだろう。

一方で市民ランナーであれば、マラソンでこのシューズを相棒とするならサブ2.5クラスの走力と走技術は必須だろう。

ミズノのホームページにもある通り、サブ2.5向けのエリートモデル。

ミズノの技術で安定性やクッション性、グリップなど走行をサポートする性能があるものの、「ミズノ独特の反発」「ミズノ史上最強の反発」を42.195㎞の間、味方につけるのは容易なことではない。

「リベリオン」とは「反乱」や「反逆」という意味のはず。

加齢という如何ともしがたい人の摂理にこのシューズと共に抗ってみようか。