木・金と家族も自分も体調を崩してランオフ。

そこで、今回はアクティベートについて書いていきたい。

 

アクティベートって何?

と思われる方もいることだろう。

 

簡単に言うと「準備体操・運動」である。

(じゃあ、そう言えよという気もするが・・・)

 

「アクティベーション」とか「コンディショニング」とか、言い方はいくつかあるようだが、

ランニング前に体操や動的ストレッチ、ドリルなどの動きづくりをして体を「ランニングモード」にする取り組みだ。

 

このブログをご覧いただいている方は、ランニング前にどれくらいの(あるいはどういった)準備をされているだろうか?

 

私は朝練メインになってからもう10年近くになる。

走る前の取り組みとしては

①小学校で習った体操やストレッチ程度をしてから走っていた時期

②ほぼ何もせずに走っていた時期

③種目をしぼった体操とストレッチ+種目をしぼったアクティベート

④20~30分アクティベート

の4パターンに分かれる。

 

昨年は主に③だった。

そして今年の4月以降、故障から復帰してからは④である。

 

そして④、すなわち走り出す前に十分なアクティベートを行うようになってから「あること」に気が付いた。

それは入りの1㎞がとても楽で、スピードが出ているということだ。

 

朝はとにかく体が起きていない。

なので、はじめの1㎞は寝ていた体を起こすようなイメージでゆっくりと走りだすのが通例だった。

というか、(意識的にスピードを上げなければ)ゆっくりとしか走れなかった。

 

ところが、④になってからは早朝の走り始めからスイスイと体が動くようになった。

はじめは「たまたま今日は体が動いて、入りの1㎞が速くなったのか」と思っていた。

 

しかし、毎日のように故障前よりも体が動くし、入りの1㎞が速い気がした。

 

そこで、練習日誌とガーミンの記録をもとにデータを調べてみた。

こちら↓をご覧いただきたい。

 

謎の表と図が並んでいるが、図は「箱ひげ図」というものだ。

現在は中学2年生で学習することになっている。

 

箱ひげ図の縦軸となっているのは入りの1㎞のタイムで、410は4分10秒を意味する。

また、460は5分00秒となる。故に、縦軸で下になるほど、タイムが速いことになる。

 

復帰後は5月16日~4月16日までの期間で朝練をした20日間の入りの1㎞のタイム

故障前は12月3日~10月21日までの期間で朝練をした20日間の入りの1㎞のタイム

を元に箱ひげ図を作成した。

いずれもジョグまたはランニングの日のタイムを採用している。

 

改めて同じ図を出すので、復帰後(左)と故障前(右)の箱ひげ図を比べてみてほしい。

 

例えば、中央値(20個のデータの中で、10番目と11番目の平均タイム)は21秒も復帰後が速い。

→ 普通の調子の日は復帰後が21秒速い

 

第三四分位数(20個のデータの中で、速い方から5番目と6番目の平均タイム)でも復帰後が21秒速い。

→ わりかし調子が良い日は復帰後が21秒速い

 

第一四分位数(20個のデータの中で、遅い方から5番目と6番目の平均タイム)でも復帰後が16秒速い。

→ そんなに調子が良くない日は復帰後が16秒速い

 

簡単に言うと、復帰後の方が明らかに入りの1㎞が10数秒~20秒程度速くなっている

と言える

 

さらに、「はじめから体が動く」ことについては、入りの1㎞と平均ペースを比較すると如実にわかる。

 

まずは故障前↓

朝練は主に10㎞を走っている。全体平均の箱ひげ図の方が下にあることが見て取れる。

つまり、入りの1㎞よりも10㎞の平均ペースの方が速い。

(ゆっくり走り出してじわじわとスピードを上げている)

 

 

続いて復帰後

専門的な用語は抜きにして、「故障前のような大きな差はない」ことがわかる。

つまり、走り出しから自然とその日のイーブンペースに近いスピードで快調に走れている。

 

復帰後から十分なアクティベートをして走り出した理由は故障予防のためだった。

入りの1㎞のタイムを上げようなどとは全く思っていなかった。

 

ところが、「なぜか体の動きがちがう、入りの1㎞が速い」という日が続いた。

考えられるとすれば、「アクティベートを20~30分間して走り出す」ということだった。

 

もっと言えば、ジョグ全体のタイムも3か月近くまともに走れなかったにも関わらず、落ちるどころか上がっている。

上図の箱ひげ図のように復帰後(左)の箱ひげ図の方が下にある。

わりかし調子が良い日、普通な日に関しては復帰後の方が速い。

 

ただし、あまり調子が良くない日では、故障前の方が速いと評価している。

では、レースのパフォーマンスはというと、

 

故障前・・・10㎞を33分20秒台(ペース走)

復帰後・・・10kmを34分56秒(ロードレース)

 

3か月も故障していれば当たり前である。

なのに、ジョグだけは全体的に速くなっている。

 

これをどう分析・評価するかはまだできない。

これからスピード練習を再開したときに、走力向上の度合いをみたり、レースにおけるパフォーマンスの変化をみたりすることで、現時点でのこの興味深い現象も一定の分析・評価ができるのではと思っている。

 

 

さて、話をはじめのところに戻す。

タイトルにもある通り、ランニングエコノミーやパフォーマンスを向上させるためにもアクティベートは効果的だと結論づけたい。

 

では、アクティベートといっても具体的には何をするのか?

と思っている方もおられるだろう。

 

まずは自分の走りの課題を把握してほしい。

そして、課題に対して有効な種目を行うと良い。

 

私の場合は故障中から「骨盤の動き」に対してアプローチをしてきた。

なので、アクティベートもそこにフォーカスした種目を取り入れている。

 

今回はアクティベートの重要性をお伝えするのがねらいなので、私のケースを体感とデータをもとに紹介するにとどめた。

 

なかなか更新できずにいるが、今後このブログで、やってよかったアクティベートを紹介していきたい。

起床後の朝ランニングが走りだしから快適なものになることを願いつつ