NY田舎ではそう実感した。

 

80%以上が白人の田舎では、アメリカ市民(国籍者)であっても見た目が純粋な白人ではなければ「聞いていい?」と前置きはあるかもしれないが(配慮と好奇心がせめぎ合っている人は)、初対面で「元々はどちらの国出身?」と聞かれるだろう。

日系何世で英語しか話せなくても・・・。

ところが、見た目が白人だと、そのテの質問を浴びることは無い。

いつぞや身内のパーティーで、

「うそぉ~~~!アナタ、ドイツ人だったの!?全然知らなかったわ!」

と、白人女性が大声を上げ、注目すると、何年来かの友人がアメリカ人ではなくドイツ人だったということが判明した場面だった。

「そうよ。私、ドイツから年金もらってるもの」

と、驚かれた女性は淡々と言っていた。

ただ、ドイツ人に関しては、居住歴の長い年配者にとっては先の大戦の影響があって(ナチス側だろうが、ユダヤ人側だろうが)国籍はデリケートな問題として積極的に公言しない人もいるかもしれない。

いずれにしてもアメリカは白人支配国家なので、同盟国日本人よりもロシア人や東欧などの白人の方が地域コミュニティレベルでは溶け込みやすい。

実際、白人富裕層が住むエリアにアジア系など見た目でわかるマイノリティが住むことを快く思わない白人が居るのも事実だ。

 

日本人の側でも、アメリカに留学してみると、ナゼか友人が中国、韓国、台湾などアジア系、西海岸だとヒスパニックも含めてマイノリティが人間関係の主流になったりする。

それは刑務所でも同様みたいだ。

フィリピンで捕まった日本人特殊詐欺グループ(ルフィ達)も多人種・多国籍な刑務所内で中国、韓国系の囚人と接触していたみたいだしな・・・。

 

ちなみに日本人と白人のミックスは、日本ではモデルさんとか準白人みたく憧れられる存在だが、アメリカでは、人種差別意識のある人にとっては、マイノリティ枠で扱う対象となり、「どうみても日本人から遠いだろ?」ってくらい白人の血の方が濃くても釣り目ジェスチャーをされたりする。

(日本人に物申す的な上から目線のミックスのタレントさんや俳優さんは一度、アメリカで暮らしてみるといい。白人枠じゃなくてマイノリティ枠で扱われるから・・・。彼らにとってどんだけ日本の方が過ごしやすいか、わかると思う)

 

さて、そんな実態を見てきた私がアメリカ人の白人(ドイツ系)アメリカ人伴侶を日本に連れてきたわけだが、結構、面白い発見があったりする。

 

現在、我々は保証人がいらないなど情緒的審査が希薄なURに住んでいるが、同じような事情から民間賃貸より外国人比率が高かったりする。

「彼も住人だな・・・」とわかる白人男性数人とよく道ですれ違ったりする。(多分、日本女性との国際結婚組)

すると、銀爺との間で会釈や手を挙げるだけの挨拶をすれ違いざまに交わすのだ。

声を掛け合うことはなく・・・。

そもそもどこの国の人か、英語話者なのか、も知らない。

「なんかサ、スパイのアイコンタクトみたいで面白いね」

と、私は言っている。

銀爺は見た目でガイジンとわかる黒人やインド系の人にも遠慮がちに会釈くらいはしているみたいだが、両者の間に白人同士ほど当然の行為という態度はない。

 

まあ、銀爺に最も友好的なのは中熟年日本人女性だがな・・・。

コンビニレジ担当、病院事務担当、看護師の女性達とは毎回声をかけて挨拶をしている。

「いざという時、助けてくれるのは中熟年女性だからな。地域コミュニティの主力だし、雑事のコントロール力に優れているから、彼女達は大事にしておいた方がいい」

と、私は知恵を与えているんだ。

 

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