商売では、お客様と商売人との位置関係がとても需要になります。

お客様にとって居心地の良い位置関係は、商売人よりお客様の方が1割から2割程度上が良さそうです。

これは個人事業や小さな会社の場合です。

前回書きましたが、お客様が自分より下の位置に居る商売人を確認できると安心します。
お客様が安心できると、商売はスムースに進み、消費が活性化されます。

 

お客様より2割を超えて商売人が低い位置に居ると、頼りなさを感じます。

不安を感じてしまうこともあります。

ところが、ときどき商売人はお客様に安心を押し付けます。
押し付けると嫌われるのですが、安心していただく方法を知らないからです。

背伸びして大きく見せれば、お客様に安心していただけると勘違いしています。
専門用語を並べれば、お客様に安心していただけると思っているのです。

そして、失敗をします。

お客様は、商売人とのあるべき位置関係を確認したときは安心します。
しかし、その位置関係が崩れていると感じたときは、お客様は抵抗します。

抵抗が大きいときは、戦いを挑むようになります。
で、いずれにしても商売人は負けます。

商売人が勝ってしまうようであれば、商売人であることすら失格です。

個人事業や小さな会社には、独自の経済学や経営学があります。

個人事業や小さな会社は、多くの場合、優秀さを見せると嫌われます。
ですから、ときにはお客様の前で未熟さを見せときもあります。

 

お客様が満足し、安心できるのは、商売人との適切な位置関係が必要です。

もちろん、「できる限り高額で買っていただく!」ときも・・・