先週まで、きわめて現実的なお話をさせていただきました。NISAやiDeCoに取り組むのはどうか。すでに今日のニュースでは7000万人の証券口座だそうです。国民のほとんどが口座を持っているとしたら水をかけるような話になるわけで、問題があるかもしれませんが、かつて国が国民に一斉に放出し人気化したNTT株はその後、含み損化した投資家がほとんどとか、郵政民営化も郵便局は利便性は低下しよくならなかったわけで今度は上水道を民営化する方向にいっていますが水にも税金をかけるべきだと外資が発言したりして、このぶんでは水道料金も高くなるはずで、利益と逆の方向にいくのではと考えられるため警戒感を持ってご説明させていただいたわけです。
 もちろん一部の人はもうけるかもしれませんが何百とある商品の中から投資を今までしてこなかった人がどうやってそんなにいい商品に巡り合えるかは、わかりません。それでS&P500やオールカントリーなどのインデックスファンドをすすめられるままにという人がほとんどだと思います。NISAの関連記事なども、もうかったというものが目立ちます。
 しかし、これからどうかという視点がありません。いまこれだけドル高、ユーロ高が進行し、確かにNY市場は非常に強いけれども、この強さが継続するか、しかも10年、20年単位で続くかはわからない、というしかありません。で、JPモルガンのダイモンCEOという投資をしている人なら誰もが一度は聞いたことがあるウォール街の大物が自社株の一部を売った話や、それ以外にアマゾンCEOのジェフ・ペソスやメタ・プラットフォームズCEOのマーク・ザッカーバーグも同様に自社株の一部を売ったことを紹介しました。ジェフ・ペソスやマーク・ザッカーバーグは初の自社株売りではありませんでしたがダイモンCEOは初の自社株売りでその理由を語る動画をご紹介させていただいたりしました。

(途中略)

これだけNY市場が今は元気ですから、これまで買った人は確かによかったと思います。ですからこれからもきっといいはずですよ、と、何故あなたは背中を押してくれるようなことを言わないのかなと歯がゆく感じる人もいるはずですが投資信託を積み立てでこれから何十年も毎月こつこつと積み立てることができるかは何とも言えない、と言うしかないのです。これまでだってリーマンショックのような1年半におよぶ投資不況の時代もありましたし、そういう中、心が折れずに毎月、積み立てていけるかわかりません。途中解約すると損することはわかっているけど最悪、現金化しておきたいというお先真っ暗な時代が来ないとも限りませんので。
 実際、7000万人の証券口座ができているのなら、こういうことを伝えるのは良くないのかもしれませんが、そういうわけで、これまで堅い話、将来のために蓄財するための元金を確保した方法をご案内してきたわけです。老後にお金がなかったらみじめですから、まず、堅く、元金を確保し、プラスアルファがある税制上の特典を生かした方法をご案内したわけでした。
 今日からは、それだけでは面白くないので、投資で蓄えるために考えられる方法をご案内していきます。
 

(7月5日「山の中の超相場観」連載、「年金プラスをいかにして蓄えるか」冒頭部より)