TV朝日系列といえば、日曜日の「サンデープロジェクト」のイメージが強く、同番組の偏向振りに辟易しており同じTV局の番組で中身は五十歩百歩だろうと長く敬遠していたのですが、朝8時開始のキー局の番組の中では、(お世辞ではないですが)最もバランスの取れた客観的、そして良心的な報道番組かもしれないと、最近は見るようになっていたのですが、今日の亀井大臣のモラトリアム政策問題についてのコメンテーターの発言について、がっくりきたので、初めてご意見、連絡させていただきます(私は、あまりこういうことに熱心な人間ではなく、先日初めてTBS系の夜の報道番組「The News」にあててメールさせていただいたのに続き今回が2回目です)。
 私が問題に思った、というより、どうにかならないかと思ったのは、せっかく山口氏(週刊朝日編集長)と大谷氏(元読売新聞社会部記者)が、いい(中身のある)話をしているのに、コーナーの締めに回したのが、長島一茂氏。次に木場弘子氏の2人。彼らのコメントが底の浅いもので、せっかく核心をついた山口氏と大谷氏の話の中から浮かび上がった今度の問題のポイントが、2人の発言によりちゃらんぽらんの中身のない、底の浅い問題になってしまったことです。
 長島氏「政権誕生前はバラマキで財源の心配もあり、どうかと思ったが、真剣に一生懸命にやっているので民主党を応援する空気になってきているが、たとえば子ども手当てなど、お金を配っても、もらったお金を飲み代に使ったりする親が出てきたら、どうする」というもの。
 木場氏「亀井さんは、よかれとしてやっていることだろうが、してもらっても迷惑と思う人もなかにはいるはずで、よく案を練ってから、するべきでしょう」というもの。
 山口氏と大谷氏の討論から浮かび上がってきたのは、つまり「中小企業金融をいかに活性化させるか」というもの。そこが今回の亀井モラトリアム政策のポイントなのだとわかって、ためになったのに、長島氏と木場氏の底の浅いコメントで、そういう問題のカギがすべて洗い流されたように、何も残らず、TVの前の視聴者は、何が大事な問題かわからず、ただ亀井大臣を茶化したような2人の発言に笑って、おしまいということになってしまったのではないか、と残念に思いました。
 亀井大臣自身が、マスコミを前に「いい案があったら言ってよ」「小泉さんみたいにばっさり切ったり、決まったものを上から押し付けたりしない」つまり聞く耳をもつ、融通無碍にやると公言しているのであり地方金融は貸すほうも借りるほうも困っている状況なのです。それをなんとか打開するためにお上としてもサポートしていきたいとしていることに対して、実に残念な思いです。
 これまでの政権はそういうサポートをしてこなかったわけで、誰もやらなかったことに着手する政治家の姿勢を揶揄したり茶化したりしてお茶の間の前の有権者をミスリードすることは、決してしていただきたくないと思うのです。それはあなた方マスコミの信用性や人気を落とすことにもなりかねないのではと危惧します。
 せっかくいい姿勢で番組作りをされているなと思っていた矢先に、前述したようなことがあったものでうから、非常に残念に思いましたので、お知らせしたく思いました。
 番組の中では、鳥越さんが論調をよくリードしているな、癌手術されたりしてご自身の体も大事にしていただきたいと思ういっぽうで、番組つくりのほうにも続けて期待していきたいと思います。