食道がん転移110 あれから5年、CEA推移 | 二人の山旅ブログ

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全国の名山、地元遠州の山を登っています。
2017年12月、食道ガン発現、アチコチ転移、治療を経て経過観察中です。
山行記録詳細: http://yamanikki.girly.jp/

●5年間を振り返って

首がうまく回らない、食べ物を飲み込みにくい、喉の引っ掛かり。

以前から、色々症状はありましたが、気に留めていませんでした。

食べ物が全く胃に落ちて行かない症状が発現したのは2017年11月6日、南紀の山旅から帰って来た翌日でした。

こりゃー変だ、医者に行こう。

 

まさかのT3-N4のステージⅣ遠隔転移のある進行がん余命3ヶ月~6ヶ月、緩和ケアでの治療?療養?を勧められました。

絶望の淵に立たされた瞬間でした。

ここでへこたれてはいけません。

何とか手術にこぎつけました。

ドアtoドア、11時間半、10時間以上の大手術でした。

 

2018-01-19 術前化学療法

手術に先立つ、DCF、第2クール風景です。

DCF:ドセタキセル、シスプラチン、フルオロウラシル

 

発現から2年半の治療、2年半の経過観察で5年が経ちました。

手術、抗がん剤、放射線でダメージが未だ残っています。

が、現在、まだ生き永らえ、山登りもすることが出来ています。

 

苦しいことも多々ありましたが、ともかく治したい一心で、栄養、リハビリ、明るく・楽しく・カラ元気、良かれと思うことをしてきました。

医療関係者・家族の助けもあり、目標であった5年生存を果たすことが出来ました。

 

今は、モット体調を良くして山野を駆け巡りたい、あわよくばガンを葬り去りたい、あと5年、ピンコロで逝きたい、と願っている今日この頃です。

 

いつ何時、ガンが動き出すか分かりません。

CTは3ヶ月毎、血液検査は1.5ヶ月毎に実施しています。

この結果に一喜一憂しながら、体の管理に努めています。

 

●CT-PET
手術で切除した、
原発の食道部は4年8ヶ月、再発なしです。

 もう大丈夫でしょう。
転移の右副腎部は3年2ヶ月、再発なしです。

 これも、もう大丈夫でしょう。
転移し残った、
腹膜播種は2年7ヶ月変化なし。

肺結節3ヶ所も変化なし。


⑤その他転移が疑われる部も変化なし。

が続いています。

死ぬまで変化なしでいてもらいたいですね。

 

●腫瘍マーカーCEA

食道ガンの腫瘍マーカーはCEAとSCCです。

 

SCC(扁平上皮がん関連抗原)は、最初から現在まで、全く変化がなく、基準値内です。

 

CA19-9は、一番初めに検査されましたが、11と値が低く(基準値1-36)、問題ないということで外されました。

(膵管や胆管とか、消化管・気管支腺・子宮内膜などに多く存在するたんぱく質。)

 

CEA(がん胎児性抗原)も食道摘出の手術前は1.7と低値でした。

食べ物が通らない程、ガンが大きかったのにです。

 

手術後に動き始め、順調?に増え続けました。

治療がトリガーとなったことは間違いないです。

 

CEAが、18.1をピークに減少傾向になりました。

これは、放射線治療がトリガーになったのだと思います。

腹膜播種が局所的でしたので、放射線治療が出来ました。

 

最近は減少がサチッテ、7付近でアップダウンしています。

前回は、経過観察以降の最低値になっています。

もう一押しで基準値内です。

 

その変化をEXCELでグラフにしてみました。

(大きいグラフなので、拡大してご参照ください。)


でも、腫瘍マーカーは下がったのに、CTでのガンの縮小は見られません。
不思議です、何故でしょう?

色々と考えられるでしょう。

 

[CEAのみ低下の推定]

①放射線で腹膜播種、両肺に転移のガン細胞の活性が徐々に低下。

 →休眠状態(免疫とのバランス)、ガン死滅に至っていない。

②抗がん剤終了による、肝臓とか臓器の炎症の回復。

 

今、下がりきらない、バタツイテいるのは、

③膠原病:自己免疫異常(指がこわばる、へバーデン)。

④慢性腎臓病CKD:シスプラチンの影響(Cr値1.4)。

①~④これらが、重なり合って変化しているのかも。

 

[ご参考]

CEAとは:殆どの細胞で産生。
・分子量18~20万の糖蛋白。
・胎児の早期の受精卵細胞と共通する細胞増殖作用がある。
・ガンはCEAの産生が高く,血清CEA値も病期を反映し変化。
炎症や再生部位からも血中に放出される。
正常組織でもCEAを産生している。

(皮膚,食道,胃,大腸,胆のう,胆管,膵,乳腺,肺胞,気管支,甲状腺、尿管):血中、体液中に移行の量は極少量。

 

再発、転移を繰り返している、ある大腸ガンの方のCEAの変化です。

(再掲載2021-04-02、オリエント腫瘍免疫Gr症例からの転載)

IL:インターロイキン

IFN-γ:インターフェロンガンマ

マクロファージ、T細胞やNK細胞とかの、免疫細胞を動かす物質サイトカインです。

 

この例のように、いつ何時、CEA値が吹き上がるかわかりません。

 

・最近のニュース

ガンにも色々ありまして、ガン幹細胞の死滅がポイントになるようです。

根を絶たないと再発、転移します。

油断できません。

 

京大・順大の共同研究で、この幹細胞を微生物由来のレノレマイシンでやっつけることが出来ると、2022-10-11プレス発表されています。

医療適用されたとしても、マダずっと先の話ですが、注目を浴びているようです。

実用化されると、多くの患者が救われます。

 

ガンとは一生のお付き合い、離れられない間柄になってしまいました。

もうライフワークです。

治療当時、コイツは間もなく・・・ということで、体にこんなのが埋め込まれています。(大型CVポート:抗がん剤、栄養剤の点滴用)

これを使いたくないですね。

少なくとも手術、抗がん剤は遠慮したいです。

 

以上