0 はじめに

 私は、78期司法修習生です。任官、任検も考えていましたが、結局弁護士になることにしました。任官、任検するのであれば、おとなしくしていた方がよいのかもしれませんが、特におとなしくしている必要もなくなったので、今の司法修習がどんな感じなのかお伝えしていきたいと思います。合格体験記等については、別に取り上げていただいてますのでそちらをご覧ください。

 

 前回は、合格発表当日及び前日について言及しました。

 今回は、合格発表後に司法修習生になるための手続きなどについて振り返りたいと思います。

1 手続きの概要

 まず注意しなければならないのは、これはあくまでも78期の手続きで、違う期であれば異なる手続きの可能性がある点です。詳細は裁判所ホームページ内に修習生採用に関するページがあるはずなので、こちらを確認してください。

 

 

 司法試験に合格しただけでは司法修習生になれませんので、司法修習生になるためには最高裁判所に採用してもらう必要があります。

 

 そのための申込を決められた期限までにしなければなりません。78期の場合は、2週間ほど申込期間がありました。司法試験合格に浮かれているうちにあっという間に過ぎる期間なので、いの一番に着手する必要があります。

 

 さて、一番最初にやったのは申込書の記載とでも言いたいところですが、Microsoftアカウントの作成でした。すでにアカウントを持っている人でも新規作成が必要とされていましたので、新たにMicrosoftアカウントを作成しました。

 

 修習では、Microsoft Teamsを頻繁に利用するわけですが、それに使うアカウントをこの段階で作成するわけです。

 

 この新しく作成したMicrosoftアカウントで、最高裁判所が指定するメールアドレスにメールを送ると、司法修習生採用選考受付フォームが送られてきて、我々の一番の関心事である実務修習地の希望を出したりするわけです。

 

 このフォームでは、氏名、生年月日、住所などの個人情報や、実務修習希望地、教材(白表紙)の送付先、修習給付金の振込口座、導入修習中の入寮希望などを入力することになります。

 

 その際、申込みの3か月以内に発行された戸籍の全部事項証明書(戸籍謄本)、戸籍の個人事項証明書(戸籍抄本)又は住民票の写しや顔写真のデータをこのフォーム内に添付することが必要でした。

 

 顔写真は、司法研修所が使う資料に使われるほか、司法修習生に配布される身分証明書に載ることになりますので、あまり気を抜かないほうがいいと思います。特に弁護修習中など接見に同行する際は、身分証明書の提示が求められることがありますので、他人に見せて恥ずかしくない写真のほうが良い気がします。

 

 簡単に説明しましたが、結構入力項目が多いので、覚悟を決めてやる必要がありました。

 

 このフォーム入力が必須の手続きということになりますが、基本給付金の13万5000円に加えて修習専念資金貸与を受ける人は、この段階から申込することができます。この手続きは、いつでもできるわけですが、人的保証の場合には保証人に書いてもらう書類があったので、早めのほうが安心かなと思います。

 

 申込段階で直ちに問題になるわけではないですが、過去に犯罪をしたことがあったり、交通違反歴があったりする人は、裁判所から問い合わせがあったり、その経緯について上申書にまとめたりする必要がある場合もあるようです。

 また最高裁判所に出頭して面接を受ける人もいたようです。

 

 これから手続きをする人は、がんばってください!

 

2 成績通知書の送付

 司法試験の順位に関心をお持ちの方が一定数いると思いますが、2つ折りのDMのようなはがきが11月18日に届きました。合格発表から10日弱で届くようです。

 

3 おわりに

 この連載が何部作になるのか、あるいはどこまで続くのかはよくわかりませんが、誰かの参考になれば幸いです。続編も楽しみにお待ちください。

 

 次回は、修習前の準備について振り返りたいと思います。