~原始仏典スッタニパータ 第3章 第8節 矢より~



581 このように 世間の人々は・・・ 

    ”死” と ”老い” によって ”害(そこな)われる” 。

    それゆえに ”賢者” は・・・

    ”世の成り行き(真理)” を 知って ”悲しまない” 。




582  汝(子供を亡くして 悲しむあなた) は・・・

     ”来た人の道” を 知らず・・・

     また ”去った人の道” を 知らない。

     汝は ”生と死の両極” を 見極めないで いたずらに 泣き悲しむ。




583  ”迷妄(めいもう)” に とらわれ 自己を そこなっている人が・・・

     もしも 泣き悲しんで ”何らかの利” を 得ることが できるならば・・・

     賢者も そうするがよかろう。  




584  泣き悲しんでいては ”心の安らぎ” は 得られない。

     ただ 彼には ますます ”苦しみ” が 生じ・・・

     身体が やつれるだけである。




585  みずから 自己を 害いながら 身は 痩(や)せて 醜くなる。

     そうしたからとて ”死んだ人々” は どうにもならない。

     ”嘆き悲しむ” のは ”無益” である。





586  人が ”悲しむ” のを やめないならば・・・

     ますます ”苦悩” を 受けることになる。

     亡くなった人のことを 嘆くならば ”悲しみ” に 捕らわれてしまったのだ。





587  見よ。 他の 生きている人々は・・・ 

     自分がつくった ”業(ごう・人間としての行為)” に したがって 死んでゆく。

     かれら ”生ある者” どもは ”死” に 捕らえられて・・・ 

     この世で ふるえ おののいている。





こんにちはわんわん



私たちは ”愛する人の死” に 直面した時・・・

 

それが ”病気” や ”事故” や ”事件” などが 理由になる時 などは・・・

特別に そこで ”激しく悲しむ” ことになり・・・

 

それは ”正常” な 人間ならば ”当然” であるとも 考えています。しょぼんあせる

 

 

 

 

しかし 仏教の開祖であった ”ゴータマ・ブッダ” は・・・

それでは ”何も 得にはならない”・・・ まったく ”無益である”・・・

さらには むしろ ”害になる” と 極めて 冷静に 説きました。ガーン




それは なぜか? といえば・・・

ブッダ が 最終的に ”目指していたもの” というのが・・・

”ニルヴァーナ” と 呼ばれる ”涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)” である・・・
 

宇宙の中での ”永遠” の ”安らぎの状態” を 意味していたからです。星




つまり 私たちが・・・

もしも ”永遠” の ”安らぎの状態” を 獲得したければ・・・

私たちは この人生で ”常に”・・・

”心の安らぎ” を ”維持する” 必要があるのです。ドキドキ

これが 原始仏教である ”ブッダの教え” の 基本的な 考え方です。クローバー





前回の記事でも ご紹介したように・・・

”最愛の人の死” であっても それは ”特別の出来事” ではなく・・・

”特別の苦しみ” でもない・・・ということが ブッダの教えから 理解されます。

それが No.581の詩経にも あるように・・・

”世のなりゆき” であり それが ”真理” なのです。星





そして その ”真理を知っている人” が ”賢者” であり・・・

”賢者” は ”人間の死” に 直面しても・・・

まったく ”悲しまない” のです。

つまり その反対に 私たちが ”人間の死” に 直面して・・・

”当然のように悲しむ” ということは・・・

”真理を知らない” という ”愚者” だから なのです。ショック!あせる





私たちにとっての ”悲しみ” というのは・・・

激しい ”心の動揺” を 意味するものです。ハートブレイク

それは 私たちにとっての ”苦しみ” として 認知されます。あせる

 

 

 

 

つまり 私たちが ”人間の死” に 対して ”悲しむ” ということは・・・

自らが ”苦しみ” を ”求めている” 状況であり・・・

それは まさに ”愚かな行為” であると 考えられるわけです。

それゆえに そんな人は ”賢者” ではない ”愚者” であると 考えられます。ガーンあせる





そして 私たちが ”悲しみ” に 暮れることは・・・

激しい ”心の動揺” が 続くことになり・・・ハートブレイク

それは 完全に ”心の静穏” から ”かけ離れた状態” です。

そんな状態では 私たちは ”ニルヴァーナ” へは 決して 到達することはできず・・・

いつまでたっても ”人間の状態” が 続くことになり・・・

”死後の来世” でも 再び ”人間に生まれ変わる” ことが 待っています。

そして そこで 再び ”人間の苦しみ” を ”繰り返す” ことになるのです。

これが いわゆる ”輪廻転生(りんねてんしょう)” の 原理です。リサイクル





No.582の 詩経にも ありますが・・・

 

~ ”来た人の道” を 知らず・・・

 

また ”去った人の道” を 知らない~ というのは・・・

 

 

”人間” や ”生物” が 負っている ”宿命” と 考えられる・・・

 

いわゆる ”輪廻転生の原理” を ”知らない” ことを 意味しています。目





まず ”来た人の道” とは・・・

なぜ この世界に ”人間として 生まれてきたのか?” という・・・

”前世からの理由” を 説いているものです。

そして ”去った人の道” とは・・・

私たちの ”死後の来世” を 説いているものです。

これが 詩経にもある ”生と死の両極” であると 考えられます。星





つまり ”賢者” というのは・・・

この世界での ”生と死の両極” を ”知っている” のです。

それゆえに ”賢者” は ”悲しまない” のであり・・・

その反対に ”愚者” は そのことを ”知らない” が ゆえに・・・

その人生で ”泣き悲しむ” ということが 説かれているのです。しょぼんあせる





このように 私たちが ”人間の死” に 対して・・・

”悲しむ” という 行為というのは・・・

自分から ”去った人” に 対する ”強い執着心” から 起こるようです。ラブラブ





”去った人” とは・・・

すでに ”来世” へ ”出発した人” であり・・・

私たちには もはや どうすることも できません。

そんな人に対して 私たちが どれほど ”執着” して・・・ラブラブ

どれほど ”追い続ける” 行為をしても・・・

 

どれほど ”悲しむ” 行為をしても・・・

その行為は まったく ”ムダである” と 考えられるのです。ショック!





さらには その ”悲しむ” という行為は・・・

自分自身を ”激しく動揺” させることになり・・・ハートブレイク

自分自身を ”人間” に ”縛りつける” ことを 意味します。

それゆえに 私たちは この人生で ”苦しむ” だけでなく・・・

私たちにとっての ”死後の来世” においても・・・

”人間” として ”苦しみ続ける” ことが 待っています、

それを 招くことが 完全に ”愚かしい人生” であると 考えられるのです。ガーン 





そして 最後の No.587の詩経にも あるように・・・

ほとんどの人間は 自分がつくった ”業(ごう・人間としての行為)” によって・・・

その人生で さまざまな ”執着心” を ”拡大させる” ことになります。ラブラブアップ

その結果 この人生で ”悲しみ” や  ”苦しみ” を ”増やす” ことになり・・・

最終的に ”人間の死の意味” や この世界の ”真理” を 知ることもできずに・・・ 

その人生で ”ふるえ おののいている”・・・ということに なってしまうのです。叫びあせる
 




私たちは ”愛する人の死” に 直面した時・・・

そこで ”激しく悲しむ” ことは ”当然” であると 考えています。

いや むしろ ”悲しまない” 人間のほうが ”異常” であるとも 考えます。むっ





しかし 私たちが ”悲しむ” という 行為は・・・

私たちにとっての ”苦しみ” なのであり・・・

それを 続けることは ”愚かしい” と 考えるべきです。ショック!あせる

 

 

 

 


そして 私たちは どれほど ”愛した人” であっても・・・

 

自分の前から ”去った人” を ”追い続ける” ことは・・・

 

自分自身を ”永遠に苦しめる行為” であることを 理解すべきです。


ブッダは そんな 私たちが これまで 気づかなかったような・・・

この世界の ”真理” を 人類に 教えていたようです。目






次回の記事では この ”人間の死” という 重大な問題について・・・

それを さらに 深く 突き詰めた 内容である・・・

私たちが ”死の悲嘆” というものを・・・

どうしたら ”完全に なくせるか?” という・・・

ブッダが 説いていた ”根本的な解決方法” について 考えて参ります。星











(※) ”人間の死” に 対する 内容である・・・

    ”死の恐怖を 克服するために” という記事は こちらから お読み下さい星