~原始仏典スッタニパータ第3章 第6節 サビヤより~
 

528 (サビヤが 質問した)

 

    何を 得た人を ”ヴェーダの達人” と 呼ぶのですか?

 

    何によって ”知り尽くした人” と なるのですか?

 

    いかにして ”勤め励む者” と なるのですか?

 

    ”育ちの良い人” とは そもそも 何ですか?

 

    先生! お尋ねしますが どうか 私に 説明してください。 



529 (ブッダが 答えた) 

 

    サビヤよ ”道の人(修行者)” ならびに・・・

    ”バラモン(最高の地位の者)” たちが 持っている・・・ 

    すべての ”ヴェーダ(経典)” を ”弁別(区別・理解)” して・・・

    一切の ”感受したもの” に 対する ”貪り(むさぼり)” を 離れ・・・
   
    一切の ”感受” を ”超えている” 人・・・

    かれは ”ヴェーダの達人” である。



530 ”内的” には ”差別的妄想” と・・・ 

    それに基づく ”名称と形態(人間の個体・肉体)” を 究め知って・・・

    また ”外的” には ”病の根源” を 究め知って・・・ 

    一切の ”病の根源” である ”束縛” から のがれている人・・・

    そのような人が まさに ”知り尽くした人” と 呼ばれるのである。



531 この世で 一切の ”罪悪” を 離れ・・・ 

    ”地獄の責め苦” を 超えて 努め励む者 精励する賢者・・・

    そのような人が ”勤め励む人” と 呼ばれるのである。



532 内面的にも 外面的にも・・・

    ”執着の根源” である ”諸々の束縛” を 断ち切り・・・

    一切の ”執着の根源” である ”束縛” から のがれている人・・・

    そのような人が まさに ”育ちの良い人” と 呼ばれる。




こんにちは わんわん



私たちは この社会で・・・

”育ちの良い人”  ”育ちの悪い人”  という言葉で・・・

人間を ”評価する” ことが あります。

これは その人の ”育ってきた家庭環境” を 意味する 言葉であり・・・

時として 人間社会における ”差別的な意味” を 含んでいます。家あせる




しかし 仏教の開祖であった ゴータマ・ブッダ は・・・

”育ちの良い人” という言葉を・・・

”正しく成長した人” という意味で 表現していたようです。星星星

では 私たちが ”正しく成長する” というのは どういう意味なのか?

今回の記事では それについて 考えて参ります。メモ





まず No.529の内容は・・・

修行者や バラモンなどの いわゆる ”賢者” たちが・・・・

生きるための ”拠りどころ” にしている・・・

”ヴェーダ(経典)” を すべて 学んで ”正確に弁別(理解)” すると・・・

”世界の本質” を ”正確に知る” ことが できます。本




やがて その人は 自分自身が ”人間” として・・・

”感受・感覚する” ことの ”すべて” が・・・

ほとんど ”無意味” に 思えてきます。

 

その理由は 自分自身が ”苦しむ原因” というものが・・・

 

自分自身が ”人間” であるからだ と ”悟る” からです。ガーンあせる




その結果 ”賢者” たちは・・・

まず 人間としての ”快楽の感覚” などが ”無意味” になり・・・ラブラブ バツ

それによって ”感覚の対象” すべても ”無意味” に なってゆきます。

それで その人は そこから ”離脱する” ように 行動することになり・・・

それが ”人間としての感受” を ”超える” ということなのです。

そんな人が いわゆる ”達人(たつじん)” と 呼ばれるようです。王冠1




次の No.530では・・・

これまでの 自分自身の ”内的な考え方” としての・・・

自分自身の ”妄想(愚かしい考え方)” を ”知る” できると・・・

それは ”名称と形態 (人間としての個体の意味)” が 示している・・・(※)

自分自身が ”人間” であることが・・・

”妄想” の ”発生原因” であることを  ”悟る” ことになります。ひらめき電球 




そして ここに登場する ”病(やまい)” というのは・・・

ブッダは それを 人間としての ”静穏でない状態” を 示していました。ハートブレイク

それは ”無病” という言葉が その ”反対の意味” である・・・

”ニルヴァーナ(永遠の静穏の状態)” を 意味したからです。(※)星




では 私たちが ”静穏でない状態” とは 何を 意味するのか?

それが 紛れもなく 私たちの ”苦しみの状態” なのです。

ブッダは ここでも 人間としての ”苦しみの原因” を 説いています。しょぼん




それに従い ”外的要因” である ”病(やまい)の根源” とは・・・

私たちにおける ”束縛(そくばく)” であると 説かれています。

その ”束縛” とは・・・

自分自身が ”人間の肉体” に ”束縛” されていることを 意味します。マッチョ

つまり 私たちが ”人間” に ”束縛されている” ことが・・・

私たちの ”苦しみの原因” であると 説かれているのです。

そして それを ”知っている人” が ”知り尽くした人” なのです。ひらめき電球




次の No.531では その ”反対” に・・・

私たちが この世界のことを ”知り尽くさない” ならば・・・

私たちは ”無知の状態” に 置かれることになり・・・ショック!

その後 この世界で ”罪悪を犯す” ことになります。

その結果 その後 ”地獄の責め苦(苦しみ)” が 襲ってきます。ドクロ




つまり 私たちが ”無知の状態” から ”脱出” するように・・・

この人生で ”努力” して ”精励” すれば・・・

”罪悪” を まったく ”犯さなくなる” わけです。

その結果 私たちは ”苦しまないで済む” ことになります。

それが ”本当の意味” での ”勤め励む” ということです。走る人 


 

そして 最後の No.532では・・・

それらのことを 知って 理解できれば・・・

私たちが この人生で ”執着” することの ”すべて” は・・・

自分自身が ”人間” であることが・・・

その ”根源的な原因” であることが 理解できます。ひらめき電球




つまり 私たちが あらゆることに ”執着” することは・・・

自分自身が ”人間” であることが その ”最大の理由” であり・・・

それゆえに ”執着 = 苦しみの原因” であることが 理解されます。しょぼん




そして ”執着の根源” とは ”束縛” なのであり・・・

私たちが この世界で ”苦しむ” というのは・・・

自分自身が ”人間” に ”束縛されている” ことが・・・マッチョあせる

その ”根源的な原因” であることが ”繰り返し” わかってきます。

それが この世界での ”真理” であることが 理解されます。星




そして その ”真理” を ”知る” ことが できた人・・・

そんな人が この世界での ”育ちの良い人” なのであり・・・

それが この世界で ”正しく成長した人” ということに なるようです。目





私たちは この人生において・・・

果たして 本当に ”正しい成長” を 遂げているのでしょうか?

ブッダは 私たちに そのことを 問いかけているようです。得意げ





自分自身が 今後も ”苦しむ” ことが 続いていれば・・・

それは 間違いなく ”成長していない” ことを 意味するのであり・・・

この人生 すべてが ”無意味” に なってしまうかも 知れません。ショック!あせる






皆様も ご自身の ”苦しみ” の ”根源的な原因” を 正確に 理解されて・・・

この世界での ”本当の意味” としての・・・

”正しい成長” を 実現されてみては いかがでしょうか?ニコニコ











(※) 原始仏典で ”無病(ニルヴァーナ)” が 登場した 内容である・・・

    ”ブッダの教え 食料に 頼るな” の 記事は こちらからどうぞ星 


    


    ”名称と形態” が 登場した 内容である・・・

    ”ブッダの教え 名称と形態 とは?” の 記事は こちらからどうぞ星