共命之鳥 | 神主の独り言 Part2

神主の独り言 Part2

雅楽と白山をこよなく愛す神主のブログです。

山梨県立博物館のTwitterでつぶやいてから、巷を賑わせている「ヨゲンノトリ」

画像:山梨県立博物館 「暴瀉病流行日記」部分

 

白山に現れたという、この双頭の鳥を調べますと、浄土宗、浄土真宗の根本経典である、「仏説阿弥陀経」にある「共命之鳥」のようであります。

 

「仏説阿弥陀経」では、、極楽浄土には六種の鳥(白鵠・孔雀・鸚鵡・舎利・迦稜頻伽・共命之鳥)が住むといわれます。

共命之鳥は、身体は一つで、頭が二つあり、二つの頭は違った考えで生きようとし、争うこともあります。意見の合わないことで、その片方が、もう一方を殺してやろうと、毒を食べさせます。しかし、体は一つなので自分も命を落としてしまいました。

 

「ヨゲンノトリ」は白山に現れたとのことですが、白山の第二峰「大汝峰」の本地仏は「阿弥陀如来」です。まさに、阿弥陀如来の化身だったのでしょうか?この鳥の教えは、一つにとらわれないで、しっかりと全体を、その本質を知るべきで、協調が大事だという事でしょうか?

神仏習合の時代、神様仏様を分け隔てなく敬っていた人々の誠心。日本人の信仰の本質は、「まさに神様も仏様もいらっしゃって、その目に見えない力に自然と手を合わす」これが大事なのであります!

今、全世界が本当に一つの心にまとまって、民族種族を越えた何かが必要なのではないでしょうか?

・・・・・

偉そうなことを申し上げました・・・。

東大寺が呼び掛けて、宗派を超えた祈りが捧げられています。

https://twitter.com/kojomrmt/status/1253686100683452417

この国でしかできない、素晴らしい試みです!!

各社寺や教会で正午の祈りが行われているという事です。

また、全国の神社では、朝のお参り(日供祭)に感染症流行鎮静の祝詞が上げられています。

当、白山神社でも4月から、朝6時半頃の日供祭に祈願詞を奏上し、5月からは時間を毎朝6時と早めて日供祭をご奉仕し、常日頃の感謝と祈願の祝詞の後に、鎮静の詞を奏上します。

毎月一日はおついたち参り!

少し早起きして、朝の清々しい神域でお参りされませんか?

神道青年全国協議会では、5月6日を一斉祈願の日と定めて、全国各地の神社での祈願祭を提唱しております。

当社では、5/1~5/6を特に祈願を入念に行うこととし、少人数の参列は構いませんので、マスク必携でお越し下さいます様。

この際には、折角ですので、友人の書いた、「ヨゲンノトリ(共命之鳥)」の複写も差し上げます。

制作:羽黒神社(珠洲市)宮司 髙山哲典

 

白山信仰、浄土信仰、神道と仏教との垣根を払い、信心一つに清らかな心で拝むことこそ、目に見えない大きな力を戴く基本です!