神主の独り言 Part2

神主の独り言 Part2

雅楽と白山をこよなく愛す神主のブログです。

ここ十数年ほぼ毎年お手伝いに伺っている、白山市美川の藤塚神社春季大祭「おかえり祭」に、今年も行ってきましたので、今回は少し詳しくブログにしようかと思います。

 

おかえり祭の説明は、神社のHPをご覧ください。

 

 

5/18の朝8時前に、青年団を中心とした、おかえり祭を守る会メンバーが担ぎ手と先導のラッパや旗手を務めて、藤塚神社前を出発します。

神職数名が神輿に同行して、各家家でのお祓いをご奉仕します。

この神事は、夜にお旅所に到着するまで続けられますので、結構ハードなご奉仕です。

私は近年は、お旅所の準備と祈願を仰せつかっており、本年もそのようにとの事で、しばらくお神輿に同行して、お旅所に行きました。

お旅所の様子ですが、あれ?もうお神輿が来てる!!

・・・・・?

これは以前に用いていた大神輿で、白山市の指定文化財となっています。昭和48年までこの大神輿を担いだようですが、とても大きくて重く、今は軽量化した御神輿での渡御が行われ、大神輿はお旅所の仮宮座となります。

 

お神輿は藤塚神社を出て、美川の10町内を巡り、休憩や宴会などを繰り返しながら高浜のお旅所に向かいます。

従前は町内の全てを巡りましたが、近年は町を東西に分けて、今年は東側を巡ります。

西側には、神様を奉戴した「神籬」が、お神輿の代わりに巡り、神職が同様にお祓いをして回ります。

ほぼお神輿と同様のルートで、台車(だいぐるま)と呼ばれる、各町内会等の所有の山車が先導して回ります。台車は13基あり、神社からお旅所を目指します。

今町

今町の台車には鳥居があり、常に先頭を進む習わしになっています。

中町

中町の台車には、蘭陵王の人形が載っていますが、童舞の様相で面は着けていません。

東新町

新町の台車は、東と西の二基です。

西新町

北町

南町

南町の台車にも、蘭陵王の人形が載っていますが、こちらは面を着けています。

浜町

ことしの還幸町(おかえり筋)の台車です。

台車の巡行のしんがりを務めます。

山王丸

船職組と呼ばれる、船大工(今は大工さん)が所有して運行します。

永代町

和波町

末広町

家方組

家屋建築の職人組が所有し運行します。

神幸町

 

これら13基の台車は、地元美川仏壇職人の繊細な技術によって作られており、これらが初日の日中と二日目の深夜に繰り出す姿は圧巻です!!

とはいっても、私は常に奉仕の身なので、移動中の様子をじっくり拝見したことは無いですが・・・・・。

 

北國新聞の記事に3回にわたって大きく取り上げられています。

Youtubeにも上げております。

 

先ずは、神幸祭出発直後の様子。

 

 

次に、初日のお旅所到着の様子。

https://youtu.be/6glvc7vjBEQ

 

次に二日目のお旅所の雰囲気。

https://youtu.be/zosGnL2_-xE

 

次にお旅所で行われる御神楽の様子。

https://youtu.be/jbC6GlRLZ3E

 

最後に二日目の夜、還幸祭のお旅所出発の様子。

https://youtu.be/IUKLoz1-BvU

 

おまつりをする方も、受ける方も、すごく大変なお祭りだと感じます。

しかし、そこに年に一度の楽しみのお祭りの心があるのだと思います。

是非一度訪れて見て下さい。