泉屋博古館東京から大倉集古館へ | やまちゃん1のブログ

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『古来、語り読み継がれてきた物語は、古くから絵巻物など絵画と深い関係にありました。和歌もまた、三十一文字の世界が絵画化されたり、絵から受けた感興から歌が詠まれたりと、絵画との相互の刺激から 表現が高められてきました。物語絵や歌絵の特徴のひとつは、繊細な描写と典雅な色彩。宮廷や社寺の一級の絵師 が貴人の美意識に寄り添い追求した「やまと絵」の様式を継承することでしょう。そして、ストーリーに流れる 時間を表すかのような巻物、特別な場面を抽出してドラマティックに描き出す屏風など、長大な画面にさまざまな 表現が生まれました。古典文学は、後世の人々が自身に引き寄せて味わうことで、読み継がれ輝き続けてきました。 それに基づく絵画もまた同様です。本展では、近世の人々の気分を映し出す物語絵と歌絵を、館蔵の住友コレクションから選りすぐってご紹介します。雅やかで華麗、時にちょっとユーモラスな世界をお楽しみください。』展覧会パンフレットより


展覧会は、一部作品を除いて撮影禁止、写真はネット画像を借用しました





源氏物語図屏風 江戸時代17世紀

柳橋柴舟図屏風 江戸時代17世紀

大原御幸図屏風 桃山時代16〜17世紀

この作品のみ撮影可能でした






土佐光起 木瓜鶉図(部分) 江戸時代17世紀

鶉の毛一本一本が緻密に描かれ、木瓜の白、鶉の白い羽も美しい

土佐光起(1617〜1691)江戸時代の土佐派を代表する絵師で「土佐家中興の祖」といわれる
朝廷の絵所預職に就いている






注目すべきは、「浮世絵の別嬪さん 歌麿、北斎が描いた春画とともに

『浮世絵は、江戸時代に花開いた往時を象徴する日本美術の作品群です。 一般に浮世絵の享受者は、従来の朝廷や上級武家とは異なり、零細な商工 業者をはじめとする町人たちであり、浮世絵は近世の庶民文化が育んだも のと言われています。しかし、そうした浮世絵の中には、いわゆる版画と は異なり、比較的裕福な町人に需要者を多く持ち、さらに稀には天皇や将軍、 大名たちが所有、鑑賞した絵画作品があり、浮世絵ではそれらを「肉筆画」 と呼んでいます。

本展覧会は、これら一点ものの絵画作品である肉筆浮世絵のなかでも、 美人画に焦点をあてたものです。美人画は、流派によって面貌や姿態の表 現に個性が表れるものですが、特に絵画であるがゆえの直筆の冴えからは、 同時代の大衆世界の美意識を如実に感じとることができます。展示では、 浮世絵誕生直前の一七世紀の岩佐又兵衛や初期風俗画を発端とし、開祖で ある菱川師宣以降、江戸後期の喜多川歌麿や葛飾北斎らに 至るまでの歴代の著名な浮世絵師たちの活躍を、美人 画絵画の名品でたとります。また、浮世を謳歌した江戸時代の人々の性に対するおおらかさを示す事例と して、艶やかで妖しい春画の名品も、合わせてご紹 介いたします。』展覧会パンフレットより


いつもは、学術的で地味な印象の美術館ですが…

今回の展覧会は、「浮世絵の別嬪さん 歌麿、北斎が描いた春画とともに」です😮

展覧会の構成は、
1階 第1章 初期風俗画と又兵衛、そして師宣の誕生ー17世紀

1階 第2章 安度、長春の隆盛ー18世紀前期までの美人画

2階 第3章 春章、歌麿、栄之の精華ー18世紀後期の美人画

2階 第4章 葛飾北斎と歌川派の浮世絵師ー19世紀の美人画

地下一階 第5章 めくるめく春画の名品


展覧会は一切撮影禁止のため、写真はパンフレット、図録、ネット画像より借用しました



勝川春章 雪月花図 絹本着色 3幅対 天明7〜8年(1787〜88) 



左 菱川師宣 紅葉下立美人図 絹本着色 元禄元〜7年(1688〜94)



岩佐又兵衛 伊勢物語図「梓弓」
絹本着色 江戸時代17世紀前期


重要文化財 葛飾北斎 二美人図
絹本着色 享和(1801〜4)頃

鳥文斎栄之 蛍狩美人図 絹本着色
享和〜文化前期頃(1801〜1818)


喜多川歌麿 雪兎図 絹本着色
寛政8〜享和3年(1796〜1803)頃


めくるめく春画の名品より

喜多川歌麿 歌満くら 大判錦絵
天明8年(1788)

葛飾北斎 波千鳥 大判墨摺手彩色
文政〜天保頃(1818〜1844)


鳥文斎栄之 源氏物語春画巻
絹本着色 寛政末〜文化頃(1789〜1818)


歌川国貞 金瓶梅 絹本着色 1841〜44


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泉屋博古館東京の「源氏物語図屏風」から大倉集古館の「源氏物語春画巻」まで充実した展覧会

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