『西欧に「美術館」という制度が本格的に誕生した時期とも重なる18世紀末、ドイツの作家ノヴァーリスは、こう書いていました。
展示室は未来の世界が眠る部屋である。――
未来の世界の歴史家、哲学者、そして芸術家はここに生まれ育ち――ここで自己形成し、この世界のために生きる。
国立西洋美術館は、そのような「未来の世界が眠る部屋」となってきたでしょうか。本展は、多様なアーティストたちにその問いを投げかけ、作品をつうじて応答していただくものとなります。』展覧会HPより
展覧会の構成は、
0.アーティストのために建った美術館?
1.ここはいかなる記憶の磁場となってきたか?
2.日本に「西洋美術館」があることをどう考えるか?
3.この美術館の可視/不可視のフレームはなにか?
4.ここは多種の生/性の場となりうるか?
反ー幕間劇
上野公園、この矛盾に充ちた場所:上野から三谷へ、山谷から上野へ
5.ここは作品たちが生きる場か?
6.あなたたちはなぜ、過去の記憶を生き直そうとするのか?
7.未知なる布置をもとめて
国立西洋美術館が自らのレゾンデートルを問う展覧会!果たして…
中林忠良 転位シリーズ
左 セザンヌ
右 内藤礼 color beginning
内藤礼の作品は、一見真っ白なキャンバスだが、近づいて、目を凝らすと… 色彩が浮かんでくる
セザンヌ、ドニの作品と松浦寿夫の作品のハーモニー、同調している
藤田嗣治をテーマにした小澤剛の作品 帰ってきたペインターF
オーギュスト・ロダン 考える人
1881〜82年
西光万吉 釋尊 1960年
オーギュスト・ロダン 青銅時代 1877年
転倒するロダン、転向した西光万吉、屹立する五輪塔
布施琳太郎 骰子美術館計画 2024年
左 ファンセント・ファン・ゴッホ
ばら 1889年
右 エドヴァルド・ムンク 立つ男
上 モーリス・ドニ 水浴 1920年
下 ブールデル 弓を引くヘラクレス
右 ルカス・クラーナハ ホロフェルネスの首を持つユディト 1530年頃
左 ギュスターヴ・クールベ
眠れる裸婦 1858年
右 鷹野隆大 よこたわる裸婦 1999年
簡易なベッドの壁に、クールベと鷹野の裸婦?
アクタイオンに驚くディアナ 1840年
松方コレクション
反ー幕間劇
上野公園、この矛盾に充ちた場所:上野から三谷へ、山谷から上野へ
国立西洋美術館が所属する西洋画に、直接インスパイアされたアートと、どこか親和性があるアートを提示してみせた今回の展覧会
杉本博司氏の日本文化の「本歌取り」「見立て」を西洋画と現代アートでやってみたわけですね
西洋画・アカデミズムの砦である
国立西洋美術館が、
所蔵作品と現代アートをコラボする企画はかなりの創造・想像力が必要
現代アートのトップランナーを
外し、若手中心で構成した
今回の企画は、
それ自体がインスタレーション
だといえる
(パープルームやアーティストの
批判も含めて)
楽しかったです(。•̀ᴗ-)✧
★★★★★
次回は、もっと過激な作品も!!