”北宋書画精華“ 根津美術館 | やまちゃん1のブログ

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東京国立博物館の「やまと絵展」に呼応するように、根津美術館は「北宋書画精華」を開催
(飛鳥・奈良時代に中国・唐からもたらされた絵画『唐絵』(からえ)に対して、平安時代以降の日本の題材をもとにして、日本で制作された絵画を『やまと絵』という。)

中国から請来された『唐絵』を集め、目玉は「80年間所在不明」だった李公麟の「五馬図巻」とメトロポリタン美術館蔵の「孝経図巻」の同時展示

中華圏では、「五馬図巻」は特別な絵画らしく、台湾人と思われる観光客が熱心に鑑賞していました
逆に欧米人はスルー

(会場は一切撮影禁止のため、写真はネット画像を借用しました)

まずは、「五馬図巻」(ごばずかん)
作者は、李公麟(りこうりん)1049〜1106年 北宋のエリート官僚で文人・画家・古物収集家(官僚を除くと杉本博司氏の大先輩?)
北宋の皇帝に西域から献上された5頭の名馬を描いている
西域の馬は、今でいうと、憧れの外車・スーパーカー。李公麟の「五馬図巻」は、カッコいいクルマ・イラストの基準作になった







五馬図巻 李公麟 中国・北宋時代 11世紀 東京国立博物館蔵


線描に淡彩が施されている。『李公麟に描かれた馬は魂が抜き取られて死んでしまった』と評されるほど、見事な写実で、実物は保存状態もよく、墨の描線と淡彩が美しくまさに生写しのような印象。馬への深い愛が感じられる。
実際に現代の馬(幾世代も改良されたサラブレッドだが)の写真と比べても、その描写力はとてつもない事がわかる。



「メジロマックイーン優雅に立つ」 
今井壽惠(いまいひさえ) 1993年


『80年間所在不明』だった「五馬図巻」の由来は、

清王朝乾隆帝の収蔵となっていた「五馬図巻」は、辛亥革命後、ラストエンペラー愛新覚羅溥儀の弟溥傑に下賜され、日本に流出。明治の実業家、末延道成氏が所有し、その後、京都大学の某教授が所有していたが、戦時中に焼失したと報告されていた。近年、国内で発見され、2017年度に東博に寄贈された。寄贈元は公表していない。




孝経図巻(部分) 李公麟 中国・北宋時代 
1085年頃 アメリカ・メトロポリタン美術館蔵



畢世長像(ひつせいちょうぞう
) 李公麟 中国・北宋時代 
1056頃 アメリカ・メトロポリタン美術館蔵




山水図 李唐 中国・北宋時代 
12世紀 国宝 京都・高桐院蔵

李唐(1049〜1130)は、宋代山水画壇を代表する三大家の一人



巻子本 古今和歌集序(部分) 
日本・平安時代 12世紀 国宝 
大倉集古館蔵

北宋製の料紙に「古今和歌集」を書写した
貴族たちは舶載の料紙を用いた和歌集を愛で、贈答し合ったらしい




五馬図巻は必見ですね

★★★★★

五馬図巻だけで★5つ


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お昼は、キラー通り入口のホテル2階のKAWAKAMI-AN TOKYOへ



テーブル席とコの字型カウンター
窓際は植栽が美しい


定番クルミそば
川上庵青山よりつゆが薄い?

ホテルの2階で致し方ないと思うが、会話が反響して、とにかくうるさい! (神田まつやの活気とは全く違う)
そば屋の情緒ゼロ… 川上庵青山をお勧めします