僕は悲しみの中で生きている | 山岸久朗オフィシャルブログ「正義は我にあり!!」Powered by Ameba
今日は、「SDD(stopdrunkdriving)」、飲酒撲滅活動のイベントに参加しました。



私の依頼者が、お嬢様を飲酒運転の被害に遭われて亡くなられた経験を、子供達に語る会に参加されたので、少しでも彼女の生の声が聞きたかったからです。

生前のお嬢様の快活なご様子、それが理不尽な事故によって奪われる凄まじい悲しみ。会場じゅうが悲しみに包まれ、すすり泣きがあちこちから。。。

こんなけアカンって言うてるのに、まだ飲酒して運転してるアホがおる。人間は喉元過ぎれば忘れてしまう愚鈍な生き物。せやから、こういう草の根的な啓蒙活動がほんまに大事やと思う。



昨日は、ずさんな学校の安全配慮義務違反で、脊髄損傷し、首から下の自由が奪われてしまった学生の件で、国賠訴訟を遂行しており、その証人尋問でした。
(現在進行中の裁判ですから、一方当事者の声として聞いてください)
午前中は、学校がいかに学生に無配慮だったかが浮き彫りに。
午後は、けして言葉では言い尽くせない彼の悲しみと、ご家族の悲痛を、裁判官にぶつけました。
親族の方々はもちろん、無関係な傍聴者まで嗚咽を。。。
朝10時30分から始まった尋問は夕方5時に閉庁するまで続きましたが、その間じゅう、頬が涙で濡れぬ時間はなかった。


その前日は、遺言無効確認訴訟。
脳幹出血で意思疎通できなくなった方が死亡後に、ひとりの遺族に一方的に有利な遺言が出てきた(まだ動いている事件ですから、一方当事者の声として聞いてください)。こんな理不尽な公正証書遺言を作成した公証人を糾弾し、相手方を追及する。
傍聴席に集まった親族の皆さんからは怒りと悲しみのため息が続く。
裁判終了後、依頼者から、「これからも私のような無力な者を助けてあげてください」と感謝のメールをいただいた。



その前日は、浮気した旦那のほうから、まだ小さい子供達を抱えた奥さんに離婚要求があり、離婚を飲ませるため兵糧攻めにされている件で(まだ動いている事件ですから、一方当事者の声として聞いてください)、奥さんと子供達を救うため、奥さんの涙を慰め、旦那と怒鳴りあい。



私の日常は、たえず、人の涙と、絶望と、虚無の中で生きています。それも、1日に1件ではない。

弁護士なんて無力な仕事です。ほんとうに悩み事や悲しみを消し去ってあげることはできない。でも、少しでも、僕が関わることによって、その方の人生を良いベクトルに変えてあげたい。

そのためには、まず僕が強くならなければならない。もっと、もっと、努力しないと。