残照


五月晴れのある日の仕事帰り、
車が斐川平野に差し掛かった時、
陽が山影に沈んだあとの残照が、
あまりに見事に目に映ったので、
思わず路肩に車を停めた。

不思議な光景である。
その不思議さを醸していたのは、
田植えが終わったばかりの水田に、
きれいに張られた水の静けさであり、
そして、
そこに揺蕩う茜色の残照の揺らめきである。

しばし、わたしは、羨望の眼差しをもって、
この光景を眺めていた。
わが心模様かくあれば、
どんなにか、心安らぐことであろう。
やがて、その残照もあっと言う間に、
山影に沈み消え、
あたりは、急に黒い影に蔽われていった。

予期せぬ束の間の休息。
車に戻り、気持ち切り替えると、
家路を急いだ。

 

 

 

 

 

 

道標ない旅 / 永井龍雲

 

 

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