野道にて
五月、風に湯浴みし野道を歩く。
いつか来た道、その同じ道を歩いても、
野の花とは、いつもそれが最初の出逢いだ。
野の道には、小さな出逢いがたくさんある。
野の花、誰の目に触れずとも、
そんなことはどうでもよいのだろう、
きっと、ただそこに、
あるがまま存在すれば、それだけで本望なのだ。
わたしは、その健気な心根に賛辞をもって、
レンズの筒先を花たちに向けるのだが、
そして、その瞬間を永遠に留めたいと、
必死にシャッターを切るのだが、
それは、いつも力及ばず空振りに終わる。
ふうっと、頬をなぶる一陣の風が空を渡る。
すると野の花たちは、さもうれしそうに、
そのか細い茎を風に揺らす。
おいおい、そんなにさもうれしそうに体揺らさず、
風が已んだら余韻は楽しまず少しは止まっておくれ。
そんな取るに足りぬ掛け合いなのだが、
妙に心地よくもある。
結果よりもプロセスを楽しむ、そんな心地よさである。
そして、翻って考えてみる。
毎日飽かず歩く道、いくぶん疲れた道かもしれない。
だがそれが、実は初めて歩く道なのだと思えば、
同じ道を歩き続けることへの勇気も、
案外沸いてくるものかもしれない。
君に捧げるラブ・ソング/浜田真理子カバー
浜田真理子さんは島根県松江市在住のシンガーソングライター
岡林信康が病床の友に贈った名曲が心に染み入る
『この道』/林部智史
短編小説 恋文~往信 朗読版
短編小説 恋文~返書 朗読版
古くからの友人、高木早苗さんが、松江市観光大使を務める京太郎さんと、
ご当地松江を舞台にしたデュエットソング、
『さよならだんだんまた明日』をリリースされました。
とても素敵な歌ですので、是非聴いてあげて下さい。
不肖私めの撮影した写真も少しだけ入れてありますので、よろしくです。
「だんだん」は、出雲地方独特の方言で、ありがとうの意です。
振袖の振付方を詳しく解説した写真講座を公開しましたので、
興味のある方はご覧下さい。
写真集の制作に興味のある方は、こちらを参考にしてみて下さい。
今では遠き青春時代、私が書いたへぼ小説、興味ある方はこちらから