橋に佇み

 

 

雨が男と女の恋情を語るなら、
橋もまた男と女の恋物語には欠かせない舞台背景である。

平尾昌晃の作曲、山口洋子の作詞で、山川 豊が歌った
『アメリカ橋』は、つとに有名だが、
このアメリカ橋、私は、長いこと勘違いし、勝手に長崎の町を思い浮かべていた。
 

長崎と言えば、眼鏡橋、原爆、アメリカ・・・そして度々歌に出る町・・・
そういう言葉から連想していたものに違いない。
思い込みとは、今更ながら、怖いものである。

アメリカ橋が実は、

山手線目黒駅と恵比寿駅の間にある『恵比寿南橋』のことで、
1926年にアメリカから輸入されて架けられたことから、
『アメリカ橋』の愛称で呼ばれていることは最近になって知った。

橋と言えば、誰しも様々な想いを抱えていることだろう。
二つの離された地を結ぶ、唯一の道。
望み通り、彼の地へ渡れた橋もあれば、
渡りたかったけれど、渡れず、引き返した橋もあるだろう。
去りゆく人を見送った辛い橋もあるだろう。
来たる人を迎えた歓びの橋もあるだろう。
橋はそう言う、縁(えにし)、舞台の役割も果たしてきたと言えるだろう。

松江は、水の都と呼ばれるだけあって、
松江城を囲む堀から張り巡らされた川に、たくさんの橋が架けられている。
車の通れない、生活橋も至る所に架けられている。

橋無くして、生活の成り立たない町である。

齢重ね、橋の上にひとり佇めば、

思い起こされるのは、やはり、遠い青春のかけら・・・


写真は、2013年3月、今は亡き知人の依頼で撮影したポートレート集の中から橋の写る一枚

 

 

 

 

アメリカ橋/山川豊

 

 

 

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