いよいよ夏本番‼️本命不在の大会が始まります。選抜のような番狂せが多発するのか、それとも夏は別なのか?この大会では写真週刊誌という存在がクローズアップされ、ある注目チームが渦中に巻き込まれます‼️では大会です。


8月8日

第1試合 開幕戦 甲西 対 三沢商

①開幕戦!出だしのリズムで甲西、好発進‼️


甲 西 010 030 300 7

三沢商 000 000 000 0


昨年、初出場でベスト4に進出し、旋風を巻き起こした甲西。今回も先制に成功する。二回、川井が中前打とバントで二進すると中沢がライト線三塁打。三沢商もすかさず二回、二死二塁から石橋がライト前へ。しかし安富がライトゴロに仕留め無得点となる。続く三回にも一死ニ、三塁から石田がライトへ飛球。しかし甲西の安富がまたも好返球でホームタッチアウト!三沢商は連続した同点機を逃す。甲西は五回、中沢の右前打、犠打エラーの後、小島佳が右中間二塁打で追加点。さらに七回、奥村がライトへ2ランで勝負を決めた。三沢商は序盤の得点機を逃し、青森県勢としても昭和45年の夏から11回連続の初戦敗退‼️選抜も加えると15回連続となる!また夏の大会では昭和58回の八工大一の七回から30イニング連続無得点となった。甲西は2年連続の好発進である‼️


第2試合 東海大甲府 対 福井商

②小技の差か?福井商、再三の得点機逃す!


東海大甲府 100 011 102 6

福 井 商 100 100 010 3


実力校同士の白熱した好試合。初回、東海大甲府は原の右中間二塁打と久慈の内野安打で無死一、三塁から円崎の中犠打で先制すると、福井商もすぐにその裏松下の右前適時打で同点。四回には四球の走者を送り、エンドランで逆転する。しかし甲府は五回、粘投の窪田が自らライトへ同点ソロで追いつくと、六回山根の中犠打、七回にも原のスクイズで小刻みに得点。九回には一死満塁から円崎の中前2点タイムリーで突き放す。福井商は八回、無死ニ、三塁の好機もスクイズを失敗し1点止まり。大きなチャンスを逃し勝機も失った。


第3試合 秋田工 対 倉敷工

③ラグビー部だけではない秋田工の圧勝劇‼️


秋田工 201 003 131 11

倉敷工 000 010 000 1


192センチジャンボ川辺の立ち上がりに注目が集まったが、倉敷工の先発・石井が初回、3四球で一死満塁のピンチをまねく。ここで長谷川が中前先制打。秋田工の川辺は五回までストレートのみで押す。最速142キロで詰まらせ、五回に長短打で1点を失うと六回からはカーブを混ぜ、以後はノーヒットピッチング!打線も六回、二死から2四球に佐々木、佐藤の短長打で3点。七回には小形がレフトへソロ。八回は佐藤の一試合3二塁打(大会タイ記録)などでさらに3点を奪うと九回、船木の中前打で先発全員安打を記録し11対1と圧勝した。秋田工はラグビー部が花園の全国大会で14回の優勝を誇っているが、野球部は22年ぶり2回目で甲子園初勝利を遂げた‼️


8月9日

第1試合 享栄 対 唐津西

①剛腕近藤・1安打15奪三振の快投劇‼️しかし


唐津西 000 000 000 0

享 栄 421 001 00X 8


初回から享栄打線が牙を剥く。選抜での完封負けが嘘のような迫力ある打線のつながりを見せた。初回、先頭の鋤柄が中前打、今枝が左前で続くと佐藤のバントは内野安打で無死満塁。動揺した坂本の暴投で先制すると、近藤の中前2点タイムリー、喜多の右中間二塁打でいきなり4得点!二回にも鋤柄、佐藤の短長打に近藤のライト線への三塁打で2点を追加し序盤で勝負を決めた。

享栄の近藤は二回、杉山に二塁強襲安打を許したものの、安打はこれだけ。毎回の15奪三振で相手を寄せつけず完封で圧勝した。

 しかし、この後、写真週刊誌によるスクープが享栄を揺るがせる‼️ベンチメンバー2人を含む5人が喫煙現場を写真週刊誌『エンマ』にスクープされたのだ‼️享栄はすぐに2人と責任教師の登録抹消を本部に届け、連絡を待つこととなった‼️


第2試合 宇都宮工 対 桐蔭

②25年ぶり20回目の桐蔭対27年ぶり4回目の宇都宮工‼️伝統校の復活劇は大熱戦‼️


桐蔭 110 000 000 2

宇工 000 200 10X 3


出だしは桐蔭がソツなく活かす。初回は一死からの三連打、二回も2安打で得点を重ねる。しかし宇都宮工も四回、連続四球とバントから一死ニ、三塁とすると岩上と斎藤が一塁手前に連続スクイズ‼️これがともに内野安打となり、流れを引き戻す。桐蔭は七回をのぞいて毎回安打と攻め立てるが、タイムリーが出ず、逆に耐えた宇都宮工が七回、斎藤、田宮、荒川の三連打で勝ち越し点を奪う。桐蔭も九回、一死一、二塁のチャンスをつくるもあと一本が出ず、13安打しながら敗れた。


第3試合 横浜商 対 熊本工

③実力校同士の注目の対決は劇的サヨナラ‼️


横浜商 101 000 000 2

熊本工 100 001 001 3


初回、横浜商は一死一、三塁から暴投で先制するも、その後のスクイズを失敗し1点止まり。対する熊本工はエラー出塁した緒方を杉本の中前打で返し追いつく。三回、横浜商は無死一塁とし、熊本工先発の永野をノックアウト。下手投げ木村と交代させる。横浜は一死一、ニ塁とし中村の中前打で勝ち越すも、その後木村の揺さぶりに苦しむ。熊本工は六回、一死一、三塁から木村が同点スクイズを決め、試合は終盤へ。横浜商も先発内田から六回、仙田に交代するも、熊本工は九回、一死一塁から緒方がセンター頭上を超える痛烈な打球。木村が一塁から生還するサヨナラ三塁打で劇的に勝負を決めた‼️


第4試合 県岐阜商 対 西日本短大付

④初陣の西短付、甲子園に呑まれ実力出せず‼️


西短大付 000 000 000 0

県岐阜商 000 101 01X 3


激戦福岡から初陣として登場の西日本短大付。対する県岐阜商は3年連続出場ながら初戦敗退が続く。先取点が左右するこの試合、先制したのは県岐阜商。四回、無死一塁から桑原のバントが併殺となるも、続く坪田、米津が連続二塁打で先制すると、六回はその桑原がレフトスタンドにソロ‼️

県岐阜商の大野は三回に2安打、四回にも先頭・石貫に安打をゆるしたが、青柳を併殺に仕留め、結局は5安打完封、奪三振9個の危なげないピッチング。2年の好投手、西日本短大付の石貫に投げ勝ち、初戦突破に貢献した。


8月10日

第1試合 浦和学院 対 泉州

①PLを倒した泉州、見えない重圧に沈没!


浦和学 400 110 022 10

泉 州 100 001 100 3


PLに準決勝で1対0と完封勝利の泉州と、大会初日に野本前監督が病死した浦和学院は、ともに初陣ながら注目校。その両校の対戦は、初回から大きく動く。浦和学院は四球、敵失犠打野選で無死一、三塁から黒須の中越三塁打でまず2点。鈴木が左中間二塁打、中村の右前打で4点を奪う。泉州もその裏奥野がソロで1点、六回にも浜本がソロと反撃するも、浦和学院・谷口のスクリューをとらえられない。浦和学院は七回を除く毎回の全員安打の18本。泉州も10安打と反撃するも、あと一本が出ず11三振を喫し完敗した。浦和学院のベンチには、野本前監督の遺影が指揮を奮っていた。


第2試合 前橋商 対 浜田商

②57年ぶりの前橋商、嬉しい白星投手戦!


浜田商 000 000 000 0

前橋商 001 000 00X 1


群馬県決勝で選抜出場の関東学園大付・霜田を打ち砕いた前橋商だが、この日の打線は浜田商・村木の前にわずか3安打。しかし前橋商・五十嵐がていねいなピッチング!白熱した投手戦を制した。三回、前橋商は先頭の小林が四球、送ったあと、永見が中前へ先制タイムリー。この貴重な1点を五十嵐が懸命に守る。浜田商は二回に二死ニ、三塁。五回にも二死三塁。六回には無死三塁の大ピンチも、しっかり封じ込める。最後の九回も一死三塁と苦しむが、上野を三振、柿田のフラフラと上がった中前の飛球も、田中が懸命に前進し完封勝利につなげた。五十嵐は5安打、奪三振9のすばらしいピッチングだった。


第3試合 明野 対 池田

③連覇を目指す池田、まさかの初戦完敗‼️


明野 001 600 000 7

池田 000 020 000 2


連覇を目指す池田と、三重の打力に自信の明野。池田の初戦として注目されたこの試合、先制したのは明野。三回、水谷がライト線二塁打。続く吉川の中前打で先制する。ビッグイニングは四回。連続タイムリーで2点を追加した明野は、さらに二死ニ、三塁とする。しかし西田の打球はショートへ。この打球をショート森が悪送球で4失点目。さらに続く奥野が二死二塁からレフトへ2ランで大量6点を叩き出す。池田は五回、2安打で2点を返すものの、反撃もそこまで。明野は10安打と池田を圧倒し、池田の春夏連覇の夢は初戦で破れた。


第4試合 広島工 対 正則学園

④三季連続の広島工‼️試合巧者ぶりで圧倒!


広島工 200 000 110 4

正則学 000 000 001 1


初陣の東京代表・正則学園はその立ち上がりをとらえられた。初回の広島工は二死から竹下が中前打。すぐに二盗し宮川の右前打で先制。捕手のエラーを誘い二塁を奪うと綱本もライト線で追加点。綱本もすぐに二盗するなど圧力をかける。七回にも福島の右前打、八回も上田のスクイズで4点とリードを広げる。九回、正則学園はようやく秋山の左中間二塁打と今村の右前打で1点を返し意地を見せたが完封を免れるのがやっとだった。


8月11日

第1試合 中越 対 日南

①大暴投で力みとれたか日南ノビノビと!


中越 000 000 002 2

日南 022 000 30X 7


日南の高須賀は初球をバックネット直撃の大暴投!しかしこれで硬さが取れたのか、五回まで毎回の、八回10奪三振でリズムをつくる。打線も二回、一死二塁から高須賀自ら二塁打で先制すると、さらに田原の右越え二塁打で2点。三回にも山下のタイムリー、江崎の中越え三塁打でリードを広げる。七回には二死からの4連打でダメ押しに成功、最後は右足にけいれんを起こした高須賀を下げ、岡崎が2ランを小林に許したものの、7対2で快勝した。


第2試合 鹿児島商 対 松商学園

②前半の熱戦も後半大荒れ、守備に破綻‼️


松商学園 000 002 101 4

鹿児島商 010 010 15X 8


ともに春夏連続出場の強豪対決。試合は予想に違わず終盤まで大熱戦となった。

二回、鹿児島商は坂元のレフト線二塁打、五回は小村の中前打で2点を先行するも、松商学園の直江のピッチングにあと一本が出ない。松商学園も六回、鹿児島商・中原をとらえ藤沢から3連続長短打で同点に追いつく。七回、ともに1点ずつ取り合うも、鹿児島商はその後の一死三塁で、三走川畑が目を離したスキに三塁手・川村の隠し球でチャンスを逸する。しかし八回、松商は暴走でチャンスを逃した後、鹿児島商は一死一、二塁から折田が二ゴロ。併殺コースだったものの、ショート田中が落球し二死一、三塁と走者が残る。ここで鹿商は重走を仕掛け、これが決まり勝ち越す。この後、鹿商は一気に五連打で一挙5点で決着。最後松商も無死満塁と攻めるが、死球押し出しの1点のみとなり、敗退した。


 第3試合 東海大四 対 尽誠学園

③2年生エース、ともに大乱調の打撃戦‼️

 

尽誠学園 000 510 000 6

東海大四 002 003 002 7


尽誠学園の2年生エース・伊良部秀輝と東海大四の2年生エース・大村巌の投げ合いが予想された試合。ともに翌年、ロッテでチームメイトになるスーパースター同士の激突は、想定外の展開となった。まずは三回、東海大四が一死満塁から森本の右前打、大村の中犠飛で2点を先制する。しかし直後の四回、大村が一死後、連続四球とピンチを招くと則長に右前打、伊良部に左越二塁打で同点とされ、一死ニ、三塁とし投手交代。しかしリリーフした森本は藤田に中前打、上田に四球、大瀬にライト線二塁打で5点を奪われる。ここで一塁に下がった大村が再登板し、スクイズ失敗に救われチェンジ。尽誠は五回にも浜村がレフトへソロで6対2と大量リード。しかしとうか大

四は六回、4本の安打と四球を絡め1点差として九回へ!先頭の大村がレフトへ劇的同点ソロ‼️さらに二死から四球、川村の中前打で一、三塁とすると、日高の打球は一、二塁間へ。二塁手がわずかにジャッグルする間に打者走者は一塁へ、三走もホームへ飛び込み、逆転サヨナラゲームを演出した‼️尽誠学園は全員安打の12安打、東海大四は一人を除いての14安打と両者とも一歩も引かず真っ向勝負の壮絶な打ち合いだった‼️


第4試合 岩国商 対 一関商工

④投打に力発揮し岩国商が快勝劇‼️


一商工 000 000 001 1

岩国商 101 020 00X 4


一関商工は、エースの和田が肩の不調を訴え、2年の渡辺が先発。それが微妙に影響した展開となった。初回、四球の川中を二塁におき河野が中前先制打。三回にも内野安打の市木が二盗、三盗し川中の中犠飛で追加点。五回にも四球の市木、川中がともに盗塁で一死ニ、三塁から上田が中前打。投げては岩国商の村井が八回まで5安打。守備も四回の小山の長打性の当たりは中堅・市木が二塁で刺し、五回にも工藤、佐藤の連打が出たが、市木が三塁に向かう工藤を刺し、ピンチを迎える。九回、一関商工は無死満塁と攻めるも、中飛に離塁しタッチアップできず、右犠飛の1点のみで反撃を終えた。


8月12日

第1試合 土浦日大 対 島原中央

①緊迫した展開も、ラッキー安打連発で決着


土浦日大 000 000 300 3

島原中央 000 000 000 0


島原中央は守りで3併殺などリズムよく展開していた。しかし先制したのはムードが悪かった土浦日大。七回、土浦は笠原が左前で出塁、送り、後藤の当たりは引っ掛けたポップフライが遊撃後方に上がった。これをショートがはじいて先制点。さらに中継の悪送球で三進すると、林崎の二塁内野ゴロも安打となり追加点。田山がクリーンヒットでダメ押しの3点目を奪った。土浦の笠原は島原中央を4安打に抑えて完封を記録。初陣の島原中央は7回の流れの急変に対応できなかった。


第2試合 松山商 対 清水市商

②松山商会心の試合展開‼️猛打浴びせる!


松山城 101 015 013 12

清水商 000 010 100 2


伝統校の松山商は初回、主将の水口が中越え三塁打で流れをつかむと上川が10球粘って左犠飛で先制。リズムをつかんだ松山商は五回まで清水市商・長野から95球を投げさせ3点を奪うと、六回、5安打と死球で5点を奪い勝負を決めた‼️松山商の藤岡は四回までパーフェクト。五回、2安打とボーク、七回は園田のソロで8対2となるも、すぐに八回、水口の二塁打で1点、九回にも4安打で3点を奪い12対2で圧倒した。

松山商はトップの水口が6打数5安打4打点、2盗塁と大活躍‼️藤岡も4安打完投で完璧だった。


さて、享栄の写真週刊誌掲載の喫煙現場‼️少し詳しく述べます。


開会式3日前の8月5日、登録メンバーの3年生部員2人と登録外の部員2人が宿舎を抜け出し、近くの公園で喫煙している様子が、写真雑誌「エンマ」に激写された(他の情報では人数は5人?)。この当時は写真週刊誌がしのぎを削っており、フライデー、フォーカス、フラッシュ、タッチ、エンマ、の5社が代表だった。最初はフライデーとフォーカスの2社で、後発としてはもっとセンセーショナルなものがほしい。その中でもこれは、公園近くで4〜5人の女の子からタバコを勧められた、との話だった。最初から享栄を狙い撃ちした記事である。13日、雑誌側から事実確認の取材を受け、事件を知った同校は、大会本部に報告するとともに、翌14日の2回戦、東海大甲府戦に出場予定だった2選手の登録抹消と野球部長の辞任の措置を取った。大会本部は享栄側の申し出を了承し、出場を認めたが、選手の補充は認められず、13人(当時は15人がベンチ入り)で試合に臨むことになった。


さて、二回戦は注目となってしまいます。この大会はどうなるのか?享栄は試合になるのでしょうか?