ベスト8をかけた熱戦です。選抜準決勝の再現もあります。8強への執念が感じられる力と力の激突が見られます。


8月17日

第1試合 取手二 対 福岡大大濠

①取手ニの打線活発、大濠の先制一瞬。


取手二 000 002 231 8

福大濠 000 010 000 1


初回、二回と取手二はチャンスをつかむが、ともに併殺で逃す。イヤな流れの中、福岡大大濠が五回、坂井の左前打で先制する。対する取手二は六回、吉田が敵失で出塁。すぐに盗塁すると下田が同点タイムリー。続く桑原が右中間三塁打で逆転。勢いに乗る取手二は七回、中島が中前打。送り、小管、吉田の連続短長打で2点を追加。八回、下田がソロ。さらに柏葉のタイムリーと本盗で計3点。九回には吉田がダメ押しソロ。茨城県勢初のベスト8を決めた。


第2試合 PL学園 対 都城

②選抜の再戦は意識しすぎてエラー大敗!


PL 200 111 040 9

都城 000 000 001 1


選抜準決勝の再現であり、延長にもつれ込んだこの顔合わせ。そのため試合前には事実上の決勝戦、の評判だったが、夏の対戦は、PL学園の強さが引き立つ内容となった。初回、松本の二塁打から二死二塁とし、清原が先制中前タイムリー。続く桑田の一飛、北口の遊ゴロを、都城は相次いで失策。2点目を献上する。桑田は打たせてとるピッチングで危なげない。三回まで2対0のままだったが、四回以降、PLは小刻みに得点を重ねる。都城はPLを意識し、エラーを続出しては勝ち目がない。チームエラーは田口、田中の2個ずつを含め6エラー。都城は九回、山元がソロを打って意地を見せたが完敗した。


第3試合 金足農 対 唐津商

③金農、県の決勝の再現‼️唐津商金星逃す!


金足農 002 001 003 6

唐津商 210 001 000 4


唐津商は金足農の水沢の立ち上がりをとらえる。初回、中山が三塁打。井尾の中犠飛で先制すると、さらに四球に藤井の二塁打で2点目。二回にも寺田の二塁打と中山の中前打で3対0と優位に立つ。金足農も、唐津商の山本のカーブに手こずりながらも、三回、柏谷の二塁打から得たチャンスで水沢が安打し1点差とする。

六回、金足農は一死一塁から原田の右中間三塁打で同点。しかし一死三塁から佐藤俊のスクイズは投ゴロで失敗。するとその裏山本の右前打で再び勝ち越される。4対3と唐津商リードで迎えた九回表、金足農の攻撃。先頭佐藤俊が中前打、送り工藤も左前打、盗塁で一死二、三塁。ここで大山が強打。しかし打球は一塁ゴロ!しかしこの打球を一塁手がそらし、二者生還してさらに二塁。ここで長谷川がレフト線二塁打で6点目をあげた。

金足農は冷や汗の逆転勝利。秋田県大会の決勝と全く同じ九回表、内野ゴロでの逆転勝利となった。


第4試合 鹿児島商工 対 桐蔭学園

④緊迫の投手戦。両投手持ち味発揮!


鹿商工 000 200 000 2

桐蔭学 000 000 000 0


桐蔭学園の志村は絶妙な牽制で、一、二回戦で4つのアウトをとった。そのため鹿児島商工の走者のリードは警戒から1m程度。そのため志村は打者に専念でき、試合は投手戦となった。

鹿児島商工のチャンスは四回。井ノ口が左前打、今西の投犠打は、志村の二塁悪送球を誘い、無死一、三塁。自らの失策で動揺した志村から、木佐貫が右中間二塁打で2点を先制。対する桐蔭学園は、鹿児島商工の増永の低めに決まるスライダーに抑えられる。七回、ようやく安打と遊失で無死一、二塁のチャンス。しかし大久保のバントは三封され流れが止まる。続く高須、志村が連続三振に打ち取られる。増永は散発6安打。拓大紅陵戦に続いて関東勢相手に18イニング連続無失点。志村も8安打されながら抑えたが、自分の失策からリズムを崩したのが悔やまれる。


8月18日

第1試合 明徳義塾 対 新潟南

①粘りの新潟南、林の粘投、一発で勝利‼️


明 徳 200 000 000 2

新潟南 000 020 02X 4


明徳は初回、一死二、三塁のチャンスで町田の当たりは一塁へ。この打球を後逸した一塁手のエラーで幸先よく2点を先制する。これで雑になったのか、明徳は毎回の9安打を記録する。しかし得点はこの初回のみ。新潟南は、林が懸命に抑えている間の五回、チャンスをつくる。阿部が三塁強襲安打。そこから青山、和田、小野塚、坂爪と5連打!小野塚の2点タイムリーで追いつき、そこからの勝ち越し機は逃したものの、試合は終盤に。

八回裏、新潟南は二死一塁。ここで林がセンターバックスクリーンに豪快な2ランを打ち込む。これで明徳は沈み、選抜8強の明徳を下した新潟南が、大正15年以来58年ぶりのベスト8進出を決めた‼️


第2試合 東海大甲府 対 松山商

②猛打爆発は松山商!甲府打線に酒井好投!


東海大甲府 003 000 200 5

松 山 商 015 011 22X 12


ともに打力に自信の両チーム。前半は活発な打撃戦。二回、松山商が一死二塁から白石の右越え二塁打で先制すると、すかさず東海大甲府も三回、一死一、三塁から宮下のライト線三塁打とスクイズで逆転。しかしその裏松山商も猛反撃。二死二塁から乗松が左中間三塁打、村上の左前打で同点。さらに田中がライト線二塁打、白石の二塁強襲安打と4連打。甲府は投手を四条から福田、雨宮とリレーするも、久保四球、酒井死球、後藤も四球の押し出しで5点目。さらに松山商は五回に後藤のタイムリー、六回は田中の左中間二塁打、七回にも酒井、後藤の連続スクイズで一方的な展開に。止めは八回、白石がレフトラッキーゾーンにソロを叩き込み、甲府の反撃を七回の連続四球からの2点のみに押さえ込んだ。


第3試合 岡山南 対 東北

③大器の佐々木、猛打浴び完敗の展開!


東 北 000 110 000 2

岡山南 040 000 10X 5


岡山南は二回、集中打で流れを掴んで逃げ切った。この回、牧原が左越え二塁打、川西のバントが内野安打となり無死一、三塁。ここで荒木がスクイズを決めると玉岩の二塁バントがまたしても内野安打。二死から村尾、須見が連続ヒット、小林も二塁内野安打と続き、この回6安打4得点と優位に立つ。対する東北は小刻みな反撃。四回、加藤のスクイズ、五回は平尾がレフトスタンドへソロで2点差まで追い上げる。しかし七回、岡山南が小林、時信の単長打で追加点。岡山南は全員安打の13安打で相手に流れを渡さず攻め切った。


第4試合 鎮西 対 法政一

④両投手見事。下手投げ対決は延長戦の熱戦‼️


鎮 西 010 000 000
法政一 010 000 000

鎮 西 1 2
法政一 0 1

両チームともにアンダーハンドの好投手。法政一の岡野は超スローボールを得意とする軟投派。鎮西の松崎は速球をコーナーに決める速球派。
試合は鎮西が二回、一死三塁のチャンス。ここで法政一は相手のスクイズを外したものの、捕手の三塁悪送球で先制を許す。しかしすぐその裏、法政一は渋谷浩がレフトスタンドに同点ソロ。そこから両投手ともにすばらしいピッチングを展開。法政一の岡野は奪三振0ながら、打たせて取る展開で、延長10回をわずか4安打。一方の鎮西の松崎も、延長10回を3安打、奪三振10個。
延長に突入したこの試合、鎮西が先頭、山田の一塁後方へ上がった幸運な二塁打を元に、二死三塁とした。ここで佐藤が左前へ決勝タイムリー。今大会最短の1時間30分の試合に決着をつけた!

ついにベスト8が出揃いました。事実上の決勝戦と注目されたPLと都城は、予想外のワンサイド!逆にPLの強さが浮き出されました。果たしてPL打線を抑え、桑田を打ち崩すチームはあるのか?8強を地域毎にまとめます。

東北は金足農の1校のみ。関東も取手二の1校のみ。北信越は新潟南の1校。近畿はPLの1校のみ。中国は岡山南の1校。四国は松山商の1校。九州は福岡大大濠、鹿児島商工の2校。きれいに各地域にバラけました。この中から優勝校が出ます。当たり前ですが楽しみであり、かつ終わりが近づいてきました。果たして優勝は?PLの連覇は?そして阻むチームは?阻むとしたら投手力?打力?それとも‥?

組み合わせです。
第1試合 鎮西 対 岡山南
投手力で鎮西がやや有利か?岡山南は機動力などで松崎のペースを崩したい。

第2試合 取手二 対 鹿児島商工
取手二の石田と鹿児島商工の増永の投げ合いか?先取点が試合を左右するか?連続完封の増永のピッチングに注目したい。

第3試合 PL学園 対 松山商
まともならPLの一方的展開に。松山商はなんとしても先取点を取り、酒井の踏ん張りでもつれさせることが必要か。

第4試合 新潟南 対 金足農
打力では金足農だが、新潟南の林がどこまで耐えられるか?もつれると林の打力で展開が変わることも。金足農の水沢が林を封じ込めることができれば一方的展開も。