昭和59年選抜出場校については、秋の大会結果を⓪でまとめました。しかし、そのあと、高野連から大きな発表が出てきます。


まずは池田。

この夏まで主役だった池田は、引退した野球部員が9月、飲酒無免許運転を起こした。そのため、旧チームの国体出場は辞退。ただし、新チームの秋の大会出場は認められた。その結果、池田はそのまま勝ち進み、四国大会でベスト4に残った。

しかし、年が明けると日本高野連や毎日新聞関係者が徳島県高野連に、池田の推薦取り消しを求めた。県高野連もそれを受け、1月14日に池田に通告、17日に推薦取り消しを日本高野連に申し出た。その結果、日本高野連は推薦取り消しを決定した。つまり、秋の大会への出場は構わないが、選抜出場には、気品、マナーという別の基準がある。よって秋の結果と推薦とは直結しない、ということです。でも、出場した選手やチームとしては、どうなんですかね。試合は良いよ。だけど結果は上に結びつかないよ、ってそれはないと思います。

もうひとつ、ズルさが見えるのが、徳島県側から辞退の申し出があったから、それを受理しました、ってところ。日本高野連から取りやめさせたんじゃないんだな。自分は責任を負わないのはズルい!

では、気を取り直して出場校です。


北海道 ◯函館有斗

岩手 ◯大船渡 初出場

秋田 金足農 初出場

東京 ◯岩倉 初出場 森範行 山口重幸

東京 法政一 2回目

茨城 ◯取手ニ 2回目 石田文樹 吉田剛

茨城 明野 初出場

千葉 拓大紅陵 初出場 小川博文

神奈川 法政二 2回目 大島公一

石川 ◯星稜 6回目 湯上谷宏 鈴木望

新潟 新津 初出場

愛知 ◯愛工大名電 3回目 中村基昭 杉浦守

愛知 愛知 4回目

静岡 日大三島 初出場

大阪 ◯PL学園 10回目 岩田徹 桑田真澄

   清原和博 松山秀明

京都 京都西 初出場

和歌山 和歌山工 5回目

奈良 智弁学園 3回目

兵庫 私神港 初出場

滋賀 高島 初出場

大阪 三国丘 2回目

山口 ◯多々良学園 初出場

広島 近大福山 初出場 岡田展和

広島 広陵 13回目 定詰雅彦 石橋文雄

高知 ◯明徳 3回目 山本誠

香川 丸亀商 8回目

愛媛 松山商 14回目 酒井光次郎

徳島 徳島商 15回目 広永益隆

宮崎 ◯都城 初出場 田口竜二 田中幸雄

長崎 佐世保実 初出場 吉田直喜

福岡 福岡大大濠 初出場

佐賀 佐賀商 2回目


以前の予想やコメントと比較します。

北海道、東北は予想通り。

関東の4校目も想定内です。ベスト4だがコールド負けの東海大甲府が除かれベスト8から法政二が選出。この年は近畿や九州でも同じ選考がありました。東京も予想通り。

北信越の2校目は、ダブルヘッダーなので、それほど実力差はない、という判断で決勝進出の二校がそのまま出場します。

ダブルヘッダー、ってことの方が驚きです。

東海は予想通りです。

近畿はベスト4でもコールド負けの近大付は、やはり外されました。ベスト8から智弁学園までは想定内です。

さらに私神港、高島、三国丘ですか?

高島はありです。しかし私神港は、三国丘を選出するために選んだんでしょう。

その割を食ったのが近大付だと思います。これは自分の勝手な解釈です。

中国の3校目は、たぶんどれでもありなので、これで良いと思います。

最大のサプライズは四国4校目‼️

池田の選出をなくした以上、あと可能性があるのは伊野商でした。しかし、徳島県大会まで遡って考慮した結果、池田に7対6で惜敗した徳島商を選んだのです。これもすごい。

九州の4校目も近畿と同じ考え方です。ベスト4でもコールドに対して力不足との判断です。その結果、ベスト8から優勝校に接戦の佐賀商を選びました。

優勝候補は①PL学園、②取手ニと明徳、追って③岩倉④都城、愛工大名電さらに法政二や和歌山工、智弁学園、多々良学園も評価が高いようです。


しかし、ここからさらに急展開!

正式に発表のあと、函館有斗の三年生野球部員が無免許運転をして、ひき逃げ事件を起こし、逮捕されます。

この結果、函館有斗は出場を辞退し、補欠校だった砂川北が、北海道代表として出場することになります。


北海道 ◯砂川北 初出場


始まる前から波乱含みの選抜大会。

果たしてPL学園の桑田、清原はどのような活躍を見せるのか。夏春連覇は達成されるのか?