準々決勝は第1試合に『事実上の決勝戦』といわれた好カードが組まれました。朝8時開幕にもかかわらず、観客五万八千人‼️

この日はこの試合と、第3試合が優勝に大きく関与します。終わってから振り返ると、何が幸いして何が災いとなるのか、とても考えさせられることになりました。


8月19日 準々決勝

第1試合 池田 対 中京

①事実上の決勝戦‼️制したのはやはり本塁打‼️


池田 010 000 002 3

中京 000 010 000 1


この試合は詳細を述べます。

初回、池田は坂本、金山の連打でチャンスを作るも、3番江上がニ直併殺。しかし二回、先頭吉田が左中間二塁打すると、山田が左前タイムリーで1点先制。さらに二死一、三塁とするも坂本が投ゴロで終わる。三回裏、中京は今井が二塁内野安打、安藤右前打、鈴木死球で一死満塁と初安打からチャンスを膨らませる。しかし野中が一ゴロ併殺。今井が本塁で刺され、その後一塁転送だったが今井のタイミングは際どかった。五回、池田は井上が右前打。続く坂本が右中間二塁打で、井上は一気に本塁を突くもタッチアウト。お互い守備は固く、本塁突入は難しい。その裏中京の攻撃。豊永左前打、送って安藤も左前打で一死一、三塁。ここで鈴木が粘って左前同点タイムリー。しかしその後のチャンスは野中がまたしても併殺に取られ、同点止まり。続く六回の中京。先頭の紀藤が左中間二塁打でバントで三進。ここで佐々木の打球は投ゴロ。この打球が本塁に向かう三走の紀藤に向かい、水野はなんなく捕球してタッチアウト。中京は得点機を逃す。池田も七回、二死一、三塁から重盗もアウト。八回の一死一塁も吉田が併殺。両チームともに膠着したまま最終回。池田は一死から7番高橋が内角高めのストレートを叩き、打球はレフトスタンドへ特大アーチ‼️ついに均衡が破れる!マウンド上でうずくまって打球を見届けた野中は、松村に左中間三塁打、井上に右前タイムリー、坂本に左前打と4連打!金山を併殺でようやくこの回を終える。その裏中京は三者凡退。池田は14安打、中京も6安打、四球5で、ともに残塁8個の互角の攻防であった。終了後の池田・水野の消耗が気になった。


第2試合 久留米商 対 岐阜第一

②お互い立ち上がり打撃戦、その後の攻めが⁉️


久留米商 400 010 010 6

岐阜第一 200 001 000 3


岐阜第一の加藤は一戦ごとに好不調の波があるのか?初回、久留米商は矢羽田、中野の連打、送りから山田が中前打。さらに福島が右中間三塁打で一挙4点。しかしその裏岐阜第一も2本の長短打、四球、2盗塁とエラーから2点を返し、入りは荒れ模様。しかし山田はその後立ち直り、味方の攻撃を待つ。打線は五回、八回と足や長打で加点に成功、反撃を六回の2安打での1点に抑えた。


第3試合 高知商 対 PL学園

③お互いエースKOの壮絶な打撃戦‼️


P L 133 012 000 10

高知商 000 054 000 9


優勝候補の高知商と、甲子園で評価が上がってきたPL学園。高知商の快腕・津野とPLの一年生エース・桑田の投げ合いの予想は、大会新記録の計10本の二塁打が飛び出すなど正反対の壮絶な打撃戦となりました。

初回、PLは一年生四番の清原の右中間二塁打で先制。二回にも二死一、二塁から住田、池部の連続二塁打で3点。三回には加藤、清原の連続二塁打に山中、桑田も二塁打を放ち、もう3点追加。五回には小島のレフトスタンドへホームランが飛び出し、なんと8対0の大量リード。

その裏、高知商の猛反撃。一死から木下が中前打。町田、吉野も連打。山下が左犠飛、津野の右前打、岸本の三塁打、小松の二塁打で一挙5点。桑田をKOする。六回、PLも清原の左中間三塁打などで津野をKOし、2点を追加するも、その裏高知商は2本の二塁打と津野のレフトへの2ランでついに10対9の1点差‼️

しかし七回以降、PLの三年・藤本、高知商の一年・中山が丁寧に相手を抑え、このまま終えた。


第4試合 横浜商 対 宇部商

④しぶとい野球で横浜商、接戦逃げ切る!


宇部商 000 010 000 1

横浜商 200 000 02X 4


横浜商は本来のしぶとい野球を発揮して逃げ切った。初回、四球二つと犠打、盗塁で一死一、三塁。佐藤利が右中間へ先制二塁打。佐藤道も左前打で2点目。しかしこの後宇部商・秋村の攻略に苦しむ。対する宇部商は五回、中富が四球、浜口の三塁打で1点を返す。岡村のセーフティスクイズは失敗し、同点を免れるも、その後もピンチは続く。六回、二死一塁から秋村の右前打は、走者を三塁で刺し、七回は浜口の二盗を森屋が刺す。さらにこの回、安打の今井の盗塁も刺してチェンジ。八回も好守で安打性をアウトにし、その後二塁打を打たれたものの、無得点に抑えた。横浜商は七回裏、二死二、三塁から西村が中前打でようやく引き離した。


さて、準々決勝は大変な試合ばかりでした。これで勢いがつきそうなのは池田です。前人未到の三季連続優勝に、敵は横浜商だけか?

準決勝の組み合わせは、第1試合が池田対PL学園、第2試合が久留米商対横浜商です。決勝は、ほぼ日本国民みんなの予想通り、選抜の再現となるのか?まさかがあるとすれば?

急に崩れたPLの桑田は復活するでしょうか?

次の❼で準決勝と決勝をまとめます。